あかいろモザイク

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【DSi】君は『うごメモ』を覚えているか?

今日は久しぶりのノスタルジックな記事になります。

突然ですが質問です。このカエル、何か分かりますか?

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これはニンテンドーDSiで無料で遊べるソフト「うごくメモ帳」、通称「うごメモ」のカエル(特別な名前がついていたわけではない)。本作のマスコット的な存在として、メニュー画面や編集画面、オンラインサービス(後述)でよく顔を出していました。

私もかつてうごメモ民であり、多数のメモ(動画)を出したり、素晴らしいと思った作品にスター*1を付けていました。

ということで今日は「うごメモ」での思い出や、流行った作品などを振り返ってみたいと思います。

 

歴史編

うごメモの歴史

3DS版は開始後すぐに引退したため、DSi版のみを簡潔にまとめます。

2008年12月24日に日本で配信開始。DSi専用ソフトとして無料で配信された。利用料無料のインターネットサービス「うごメモはてな」も同日よりサービスを開始した。手軽に動画を作成できることもあり、配信から間もなくして人気が爆発した。

2009年4月27日には多数の機能を追加したバージョン2が配信開始。拡大縮小機能やレイヤー機能の実装で作れるメモの幅が大きく広がった。同年7月29日にはうごメモはてな内で軽微な修正を加えたバージョン2.1の配信が始まった。

バージョンで見ると、2009年のバージョン2をもって更新が終了しており、PCのペイントソフトと比較した機能制限から、バージョン3待望論が早くから噴出していた。なお、うごメモはてな内ではこの後もマイページ機能の拡張や検索機能の実装が行われている。

サービス開始から4年半が経過した2013年5月31日にうごメモはてなのサービスを終了。無料でほとんどのサービスを享受できた分、運営資金を確保するのが困難だったのに加え、2011年の3DS発売当時本作がダウンロードできなかったこと、そして低年齢層で多数を占めていたことによるモラルの低さにはてなが対応しきれなかったことが4年半という短命でサービス終了に至ったといえる。

その後はオフラインのみで遊ぶことができるが、動画ファイル出力によりYoutube等の既存の動画投稿サービスでの投稿は可能である。なお、2017年4月1日よりDSiでの購入が不可になった。ついに新規オフラインプレイという扉も閉ざされることとなった。実はこの記事を書いているときに初めて知った・・・。

それから2か月後の2013年7月に3DS版「うごくメモ帳3D」も配信。オンラインサービス「ワールドうごメモギャラリー」は任天堂による運営となり、運営資金は当時任天堂で導入されたばかりの有料コンテンツで賄われることとなった。こちらも2018年4月2日にオンラインサービスが終了している。

 

当時流行したジャンルなど

続いてはうごメモを彩ったメモのジャンルについて覚えている範囲で解説していく。ジャンルは独自の基準で分けています。また忘れているジャンルもあります、ご了承ください。

RPG

ロールプレイングゲーム(RPG)風メモ。

人物、背景、ウインドウ、エフェクトがドット絵によって構成され、FCないしSFC時代のスクウェアRPGを彷彿とする作風が特徴。世界観・時代設定は中世や近代よりも現代が多かった印象。また、人物はモーションの制作が容易な棒人間(うごメモ界ではボウ人間と呼ばれた)が多かった。なお初期はポケモン風が人気を博したが、バージョン2が登場してからはFF風1強となった。ドラクエ風は戦闘時の地味さもあり最後まで流行らなかった。

当然のようにRPGにはBGM(劇伴)が付与され、初期から中期にかけては「FF」や「ロマサガ」の音楽が多用されたが、フリー素材の認知や著作権に対する意識の高まりから末期はフリー素材のBGMが中心となった。

ドット絵の制作が容易になった2009年春ごろから爆発的に増加し、2010年のユーザー登録当時全盛期を誇っていたジャンル。全盛期には作者ランキング上位陣がRPG作者であることも珍しくなかった。ただし制作難易度の高さから、後述のジャンルと比べて作者人口が少なく、末期は逃走中やアニメーションメモに人気を奪われる形で衰退した。

この他、RPGメモにはさまざまな派生ジャンルが存在した。以下、RPGの派生ジャンルについて簡潔に紹介。

  • 戦闘単発・・・ストーリーを省略し、RPGの戦闘のみを扱ったメモ。ドット絵の制作難易度が高かったバージョン1はむしろこちらのほうが多かった。
  • RPGリレー・・・RPGの戦闘を、複数の作者が交換ノートのように回していく形式。仕様上、ストーリーは付与されず戦闘単発ものの派生ともいえた。子作品(後述)という文化があったからこそ成立したジャンルでもある。
  • RPG素材・・・RPGはドット絵が多用されるため、初心者には敷居が高い。そんな初心者にもRPGが作れるよう、また高クオリティな素材を作ることによる人気獲得のために武器や棒人間のモーション、ウインドウを素材として提供するメモが数多く存在した。私が一番注力していたジャンルでもある。

 

素材

うごメモは作った作品が他の作者によって保存され、書き加えられた上で投稿される、いわゆる「子作品」の投稿を一定の範囲内で認めていた。これにより、各ジャンルのメモ制作を補助すべく様々な素材が制作された。

素材の中にもさらに、特殊な模様や幾何学模様の配布に特化した背景素材や、ドット絵を専門に扱ったドット素材などが存在した。というよりも素材ジャンルといえばほぼこの2つを指していたほど。なお、前述のRPG素材は後者に属する。

一方で、内容を一切改変しないで投稿する「丸コピ」が、モラルのない小学生を中心に流行した。ただし子作品には投稿時、必ず子作品マークが入るため、丸コピ作品であることが容易であり、パクリ元がすぐに特定できた。のにも関わらず末期まで無くならなかった。

 

ボウ人間バトル

棒人間のバトルアニメーション。シチュエーションとしては裸の棒人間が黒い頭のボスや手下と戦うものが多かった。バージョン1ではギャグ重視のメモが多かったが、10年前に「黒ボス」と呼ばれる作品が登場して以降状況が一変し、戦闘時の駆け引きや演出を重視する作風が主流となった。

その「黒ボス」と呼ばれる作品はこちら。同メモで使用された「サザンクロス」は本作の登場により黒ボスの曲として認知されるようになった。投稿者≠作者。

www.youtube.com

 

マリオメーカー

ドットマリオやブロックなどを配置し難しいコースを攻略していく風のメモ。

サービス当時はマリオが高難易度のオリジナルコースを攻略していく「改造マリオ」の全盛期であり、改造マリオを作る技術を持たなかった者がうごメモという形で自作コースを表現していった。ジャンル名ではマリオメーカーと称しているが、初代マリオメーカーは2015年発売のため後付のものである。

 

アニメーション

パラパラ漫画の容量でメモが作れるうごメモでは多くのアニメーション風メモが制作された。形態としてはさまざまなものがあったので、ここでは覚えている2作品について紹介。

1つ目はある作者が連載していたカービィのアニメーション。2010年頃に人気を博した。マンガ調にアニメ的なエフェクトを加えた作風で高い人気を博した。

2つ目はまた別の作者が連載していたマリオのアニメーション。2011年の春ごろから連載が始り、その高いクオリティでサービス終了直前までうごメモの中心に立っていた。同作の登場によりうごメモの勢力図は激変し、また強力なライバルが現れなかったため、作者ランキングにおいてその作者の1強という状況が生まれた。

 

ボカロ、東方PV

うごメモが配信された2008年当時、ネット文化ではボーカロイド(以下ボカロ)および東方の二次創作動画が全盛を迎えていた。うごメモでも流行の風に乗るべく、多数のボカロおよび東方の二次創作曲を使用したPV*2が多数投稿されていた。

レイヤー機能やブラシ機能が拡張されたバージョン2から人気に拍車をかけ、サービス終了まで高い人気を保った。

 

イラスト

お絵描きソフトであるうごメモは当然のことながらイラスト系メモも人気を博した。

特にうごメモでは使用色数やブラシの制約からPCのペイントアプリなどとは異なる技術を要した。こちらは現在もpixivなどのイラスト投稿サービスに作品がアップされており、現在でも生き続けている数少ないジャンル。

またイラストを描いている過程を含めたイラスト(これに名前がついているかどうかは不明)も人気を博し、これらは現在におけるpixivのライブ配信(pixiv Sketch)などの先駆けともいえる。

作風や作者の層は前述のボカロ・東方PVと被る部分も多かった。一方でエロ系のイラストもたびたび投稿され、小中学生が多く利用するうごメモにおいて大きな問題となった。

 

漫才・トーク

マリオキャラクターや棒人間、オリジナルキャラクターによる漫才も人気だった。制作難易度の低さやアイデアさえあればすぐ人気が出ることから、同ジャンルのメモが氾濫した。最末期で一番人気だったジャンルでもある。

 

逃走中(およびその亜種)

フジテレビ系列で不定期で放送されるバラエティ番組が由来のメモ。

人気が高まりだしたのは2010年頃からで、全盛期としては中期から末期に位置する。当時、逃走中が小中学生から圧倒的な支持を得ており、年齢層が一致するうごメモでそれらを模したメモが多数制作され、一大ジャンルとして繁栄した。

流れとしては逃走者の心境を描いたトークシーンと俯瞰による逃走シーンがコロコロ入れ替わるように進行していき、特に前者は前述の漫才ないしトークと一致する部分も多い。

なお亜種企画である「密告中」や「戦闘中」も後年制作され、人気を博した。

 

早止め系

うごメモはてなで投稿されたメモはメモを一時停止する機能があった。この機能を利用してルーレットを作ったりストップウォッチの早止め、ぴったり止めをさせるメモが作られた。

人気の中心になることはなかったが、初期から末期まで生き延びたジャンルでもある。一方でこちらもエロ系のイラストをルーレットに混ぜて問題になったことがある。

 

合作企画

最後はジャンルではないが、子作品を容認する文化から多くの合作企画が立ち上がった。

その中でも最大級のものが2009年春、まだバージョン1だった頃に浮上した。当時の人気作者が集結したこの作品はうごメモで最も多くのスターを稼いだ作品となり、うごメモの事実上のテーマソングとして君臨した。

なお本企画は起案者の合作企画第2弾であり、この前に第1弾企画が存在していた。しかしこちらは第2弾ほど人気が出なかったためサービスが終了した現在、視聴困難となっている。

www.youtube.com

 

思い出編

ここから先は個人的に振り返っていくだけの話です。

小路あかりのネットキャリアは『うごメモ』から始まった

私、小路あかりはサービス開始から1年4か月後の2010年3月よりうごメモはてなで活動を開始し、その際はてなのアカウントも取得しました。来月で9年半、来春で10年。活動開始から10年近いというのに我ながら驚きを隠せない。

うごメモを始めたきっかけとしては当時流行していたRPGのメモを、自分でも作ってみたいという思いがあったからです。最初に作った作品は「カービィRPG」で、当時保存していたSDカードが後日破損してしまったため現存していません。その後「ボウ人間ワールド」など複数のRPGも作りましたが、いずれも未完のままサービスを終えています。3DS版の頃に続き書く構想やリメイク構想とかあったけど結局実行まで移せないでいるし。

そんな私はうごメモをきっかけにはてなのサービスに出会い、今でもこうしてブログを更新し続けています。またはてなをきっかけにネット上の共有空間に出会い、その後twitterやPixivなど行動範囲を広げてきました。旧ブログは諸事情により非公開としておりますが、来月でブログ開始から9年を迎えます。10年目に向けて、またはてなブログ市民のプラチナ獲得(現在972日)に向けて、今後も精進していきたいと思います。

 

人気はなかった。でも楽しかった

私は約3年半、うごメモをやっておりましたが、あまり人気になることはありませんでした。私はRPGと素材をメインに作っていましたが、RPGに関しては脚本の酷さや字の汚さなどからあまり人気は出ませんでした。しかしRPGや素材のメモを通じて、ドット絵を描く楽しさに気づき、そして現在に至ります

歴史編で何度も名前が出てきていましたが、お気に入り(フォロー)者数が稼いだスター数、閲覧回数によって作者ランキングというものが付けられていました。私の最高順位は370位です。あまり浮上できなかったけど、未だに覚えているから不思議。

うごメモ時代の最終記録ははてなのプロフィールに載せています。一度うごメモ用のアカウントを変えているので実際の作品数は500を、スター数はおそらく10万を超えます。残念ながらそちらの記録は残していませんが。

 

3DS版を早期引退した理由

3DS版についてここまであまり触れてきませんでしたが、私はサービス開始から数か月で引退しました。以前にも旧ブログなどで話しましたが、ワールドギャラリーの制度に不満があったのと、一部機能に制約が課されたのが引退のきっかけです。

前者については、良い作品を作って、視聴者からコインを貰って、人気にならないと遊びやすくならないというシステムがありました。皆から評価されるほどの存在でない私には敷居が高いと感じ、早いうちから飽きを感じてしまいました。後者に関しては、サービス開始から数か月後に、個人情報保護の観点からカメラ機能に厳しい制約を課されました。しかし一部の作品制作用素材など、個人情報が含まれていないものにもカメラ関係の制約がついてしまい、制作モチベーションを削られてしまいました。

引退理由は大きく分けて2つですが、他にも当時やっていたMH4や学校生活との兼ね合いで、うごメモに時間を費やす余裕がなくなったのも一つの理由です。

 

後継サービス・難民受け入れについて

3DS版のサービス終了後、うごメモに取って代わるサービスは任天堂から提供されておらず、うごメモ難民が発生している。Switchでうごメモが配信されるという噂も流れているがあくまで噂レベル。公式からの発表は2019年7月現在ない。

イラスト投稿サービスとしてはニコニコ静画、pixivがある。動画の形式を上げたければ、前述のように動画ファイルに出力し、Youtubeなどで投稿することは可能。ただし子作品の制度はYoutubeで整備されていないため、それらに関する遊び方はできない。

うごメモの機能を完全に継承ないしオマージュしたソフトやサービスは無いのが現状。それに近いソフトやサービスについては自分でググってほしい。

www.pixiv.net

 

公式サイト

前述のとおり、現在はいずれもオンラインサービスが終了しているため、オンラインでメモを投稿することはできない。ただしオフラインでは現在も遊ぶことができる。

www.nintendo.co.jp

www.nintendo.co.jp

*1:はてなにおける評価ボタンのようなもの。無制限につけることができるのが特色で、さらに有料の「カラースター」も存在する。現在もはてなブログなど、はてなの各サービスで使用可能

*2:プロモーションビデオ。現在で言うところのミュージックビデオ(MV)。