あかいろモザイク

アニメ、サッカー、ゲームを語るブログ。

Jリーグのユニフォームについて思うこと。

2月21日にJリーグが開幕します。それに合わせて、各クラブは今シーズンのユニフォームを発表しています。1シーズン戦う「戦闘服」の発表は移籍情報と並ぶオフの楽しみ。開幕まであと1か月強ですが、すでに大半のクラブが発表を済ませております。

ユニフォームは、各Jクラブがその個性を表現する大きな要素。他国にない独特なデザインを持つものもあるが、一方でJリーグ特有の問題点を抱えている要素も様々。本記事では、そんなJリーグのユニフォームについて思ったことを3つほど上げていこうかと思います。

本来、本記事は今シーズンのJリーグユニフォームレビュー(執筆中、3月うp予定)のコラム欄に書く予定でしたが、文字数が予想以上に多くなってしまったため独立した記事としてうpすることにしました。

 

「胸番号なし」解禁から1年経って

まずは、ほぼ毎年のように話題に上げている胸番号について。2019年の規定改正に伴い、胸番号(前面番号や腹番号とも)のないユニフォームが認められたが、この胸番号の廃止や存続を巡って、各クラブのサポーターから様々な声が挙がっている。

肯定派は国外のリーグと同じような規定になり、「日本だけ」というもどかしさから脱却したのはもちろん、ユニフォーム前面の配置がスッキリしたという声も見られる。実際、胸番号の規定のせいで歪なデザインになった例が数度ある。特に限定モデルにみられ、長崎のタキシードユニや甲府のぶどうユニが記憶に新しい。通常よりも端に近い場所に配置しており、それがあきらかに障害になっていた。

このように、twitter等でも胸番号の自由化や応援するクラブに廃止されたことに対する肯定的な声も多い。しかし、海外サッカーを見ない層を中心に、胸番号の廃止に否定的な声もある。個人的には意外だと感じたが、廃止否定派はどうやら好きな選手の番号が前面に掲出されないことに不満を感じている模様。広島における胸番号復活は、おそらくそういった声もあってのものだと思う。また審判界隈では、ファウルを犯した選手を番号で呼ぶので、それが分かりにくくなったとの声もあった。

「世界に合わせた」や「デザインの自由を促進した」だけでなく、「25年続いた当たり前が急に無くなった」という状況を目の当たりにした、昨年のJユニフォーム界隈であった。

 

グラデーションや透かしの乱用に待った

最近、というよりは80年代末より、サッカーのユニフォームにクラブエンブレムやそれに準ずる意匠を配した透かしや、特徴的なグラデーションを多く使う傾向が表れている。特に90年代、日本でのJリーグ開幕初期はその全盛期で、今では考えられないほど派手なデザインが多く使われてきた。透かしデザインはその後廃れるも、最近になり復活の兆しが出ている。リバイバル路線で透かしを採用するといったケースも多い。

Jリーグでは開幕当時がちょうど派手なデザインが猛威を振るっていた時代であるため、そういったデザインがサッカーのユニフォームとしてふさわしいという見方もある。ただ、最近は地域の名産品や地形などの、特定のコンセプトを主張するためにデザインを犠牲にするユニフォームが多く見られる。J3やJ2に多く見られるならまだしも、注目度の高いJ1の中堅以上のクラブでもそれが平気で見られるのはどうかしていると思う。

地域密着を掲げているJリーグにおいて地域愛を語ることは間違っていない。だがその伝え方が下手なクラブがあるのも事実。日本代表もそう。コンセプトの主張とデザイン性の均衡を保って初めて名ユニフォームとなる。

 

欧州で広がる「背番号フォント」統一への動き。Jはこの流れに乗るべきか?

Jリーグで背番号のフォントはメーカーの汎用デザインやクラブが独自にデザインしたものを使用しており、それが必然的にクラブの「個性」となって表れる。特に背番号フォントにこだわりを持つクラブにジェフユナイテッド千葉があり、丸みを帯びた可愛らしいデザインが特徴である。実はこのフォントは1993年から1度も変更していない。クラブロゴやマスコットに配されている番号もこのフォントであるなど、一種のブランドとして確立している。コンサドーレも2011年以降はフォントを固定しており、この背番号フォント=コンサという図式を確立しつつある。

しかし欧州ではこのフォントをリーグ単位で統一しているリーグが多い。この流れを作ったプレミアリーグは1996年より導入しており、これを10年単位で更新している。現在のデザインは2017-18から採用されている「3代目」である。またフランスのリーグ・アンも2000年代初頭から導入しており、スペインのラ・リーガも2017-18シーズンより導入したことで話題となった。背番号フォントの統一はリーグのブランディング戦略や視認性の向上*1を目的として導入されることが多い。

ただ、導入しないという選択を採っているリーグもある。「5大リーグ」ならセリエAブンデスリーガが現在も独自のフォントを認めている。インテルのようにユニフォームデザインに合わせたフォント*2や、ユヴェントスのようなクラブのブランド戦略と連動したフォントなど、クラブの個性が良く出ている。またバイエルンも前述のジェフ千葉のように長年同じフォントを使い続けており、クラブの個性として受け止めることも可能である。その他、UEFA主催大会では国内用フォントの使用を義務付けていないため、プレミア各クラブやレアル、PSGなどはUEFA主催大会専用のフォントを導入している。

Jリーグでは特に統一の動きは出ていないが、もし統一されたらどうなるか。クラブや統一デザインによって温度差は出るものの、反発は必至であろう。ジェフなら横断幕で猛抗議する光景が容易に想像できる。だがここは日本。ブランディング戦略など、特定の目的を達成するために犠牲を厭わない選択が取られても正直おかしくない。リーグとしての価値を示すことはできても、チームとしての個性は殺しかねないフォント統一。少なくとも、Jリーグでの導入は反対である。

 

 

過去にも様々な問題を提起しています

過去に書いたレビュー記事でもユニフォームに関する問題点を挙げていますので、よければこちらもお読みいただければ嬉しいです。

akairomosaic.hateblo.jp

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*1:2018-19のアスレティック・ビルバオのように、赤地に黒の番号を採用してしまったために読みにくくなったケースもあり、必ずしもそうではない場合もある

*2:さらに今年はホームと3rdで異なるデザインを採用