あかいろモザイク

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【Jリーグ】2020J1リーグユニフォームレビュー

恒例企画も4年目に突入しました。今年もJ1リーグ18クラブのユニフォームを評価していきます。昨年、一昨年とユニフォームドットを作ってきましたが、今年は時間がないので制作を見送りました。

過去シーズンのレビューはこちらから。

akairomosaic.hateblo.jp

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目次

 

ユニフォームトピックス

レビューに入る前に、まずはJリーグのユニフォーム全体に関する話題から。

「3大メーカー」のテンプレート事情

adidasNIKE、PUMAのいわゆる3大メーカーは近年、特定のテンプレートに則ってユニフォームを制作している。Jリーグでは欧州と異なり春秋制を採用している関係上、欧州から半年遅くそのテンプレートが採用されている。

まずは3大メーカーで先陣を切ったPUMAから。欧州の19-20シーズンで採用されている、肩のラインが途中で途切れたものが主流のテンプレとなっている。15-16シーズン以来採用されている肩ラインの派生形であり、初めて袖口に届かないデザインとなっている。このテンプレはドルトムントマンチェスターシティ、バレンシアで採用されているものと同一である。

続いてはadidas。脇部に三本線入れた2016年モデル以来大きな変化はなく、透かし系テンプレが国内外のクラブで多用されている印象。これは欧州主要リーグの中堅クラブですら採用されており、デザインの無個性さが加速している(Jだと何かと採用理由は付けるけどネットが高度に発展した現代、ごまかしきれていないのが現状)。なお、今回のテンプレも肩三本線と脇部三本線に大別される。

最後はNIKE。欧州の最新テンプレートから半年遅れて導入するのがお約束となっており、今シーズンも例外ではなかった。しかし今シーズンはナショナルカラーや五輪の開催を口実に、3クラブのアウェイユニフォームの配色を統一するという暴挙に出た。浦和や鹿島は赤がチームカラーなのでまだしも、広島はクラブカラーでないどころか「カープからインスパイアされた」との理由で赤を採用。PUMAが2017年にやった3rdユニの世界戦略は全身黒でクラブカラーのアクセントが入っていたのでまだ許されるが、今回はデザインを使いまわすどころか他競技のユニフォームカラーを口実に採用したという一番やっていけないことをやった。もっとも浦和と鹿島でデザインが被っているのも大問題ではあるが・・・。

 

ユニフォームサプライヤー内訳

続いて、J1リーグに参戦するクラブのユニフォームサプライヤーをまとめる。

メーカー クラブ数 該当クラブ 備考
 PUMA  4  川崎、C大阪、清水、大分   清水は自由化された1997年以来皆勤
 NIKE  3  鹿島、広島、浦和  代表20-21テンプレートではなく、欧州19-20テンプレートを採用
 adidas  2  横浜FM、仙台  
 UMBRO  2  FC東京G大阪  日本ではデサントが販売代理店として展開。そのため欧州と異なるテンプレートを採用
 NewBalance  1  鳥栖  
 Mizuno  1  名古屋  
 PENALTY  1  湘南  
 Kappa  1  札幌  
 asics  1  神戸  地元メーカー
 YONEX  1  柏  
 Soccer Junky  1  横浜FC  犬(フレンチブルドッグ)のロゴが特徴

今シーズンもPUMA(独)がトップ。大分ではJ1残留をPUMAが評価したためか、旧テンプレートから最新テンプレートへジャンプアップしている。それに次ぐのがNIKE(米)で、Jリーグでは2011年以来3クラブのみに提供している。世界における最大勢力であるadidas(独)は松本の降格に伴い2に減少。UMBRO(英)と並ばれた。

世界では一定の存在感を放つNewBalance(英)やKappa(伊)はそれぞれ1クラブのみ。J2以下に目を向けてもそれぞれ1クラブ(前者は岐阜、後者は千葉)と、あまりシェアが伸びていないのは意外。

また特筆すべき点として、Soccer Junky(日)がJ1に初参入している。同社は株式会社1009(2007年創業)によるスポーツ用品ブランドで、サッカーとは冠しているが他競技にも携わっている。Jリーグでの参入は現在、横浜FCのみとなっている。

横浜FCの昇格や、同じくJ唯一のサプライとなっている柏のYONEX(日)の存在もあり、J1だけで計11社と契約している。なお、2020年のJ1では18クラブとも昨シーズンからサプライヤーが変更されていない。

 

胸番号の採用内訳

Jリーグでは開幕以来、世界のリーグでは珍しい胸番号を採用してきたが、2019シーズンより胸番号の配置を「必須」から「任意」にしたことで、海外と同様に胸番号を廃したユニフォームが解禁となった。ちなみにパンツ番号はこれまで「任意」だったが、これを機に「必須」に変わっている。

新規定2シーズン目となった今シーズンも胸番号を導入するクラブと、導入しないクラブで分かれた。以下、J1クラブの採用動向をまとめる。

採用する 川崎、広島、G大阪、清水、大分、柏
採用せず 横浜FM、F東京、鹿島、C大阪、神戸、札幌、仙台、名古屋、浦和、湘南、横浜FC

昨季から廃止したクラブが大幅に増加、12クラブと多数派となった。札幌や湘南などが廃止した一方、昨シーズン採用していなかった広島は2シーズンぶりに採用している。

 

ユニフォームレビュー

採点はこれまで通り5点満点(0.5点単位)。順番はJ1の最終順位に準拠。ACL向けモデルもそれぞれ評価するが、国内用とスポンサーロゴのみ異なる場合は採点対象外。

横浜F・マリノス

前年度順位:優勝 サプライヤーadidas 胸番号: 採点:3.5/3.0

15年ぶりにJ王者に輝いた横浜FM。CFGによるピッチ内外の改革やポステコグルー監督による世界水準の戦術でJに新たな風を吹かせている。

王者にのみ許された金パッチが付くモデルということで発表前より注目を集めていたが、なんと発表2週間ほど前に海外サイトにリークされる。Jリーグのユニフォームがリークされるのは国外からも注目されている証ではあるものの、これはちょっと頂けない。

前置きはここまでにして、肝心のデザインは波をモチーフとしたグラフィック。ハンガリー代表の最新モデルとほぼ同じものが使われているが細かいテンプレートは異なる。また袖にはトリコロールを表現する白と赤の太線を巻き、2020-21シーズン代表モデルに準拠したデザインになった。波のグラフィックはリークより目立たなかったので安心したものの、袖の太線や襟部の形でやや歪なデザインになってしまった。J1のユニフォームとしては合格点なので3.5点を与えたが、高い注目を浴びるであろう王者のユニフォームとしてはやや残念なデザインになった。

アウェイは近年の定番である白×濃紺×白を採用。袖や襟の紺色のラインと、胴部のうっすらとしたピンストライプのみで構成された非常にシンプルなデザイン。ただ、それ以上にコメントすることがない。なお、背番号フォントは代表モデルなどで使用されている汎用デザインをそのまま使用。2008-09シーズンの汎用フォントみたく可愛すぎてて個人的に好きじゃない。

あとは久しぶりに3rdモデルを投入してほしかったかと。全然関係ないけど2009年の青白ボーダー、個人的に好きです。

 

FC東京

前年度順位:2位 サプライヤーUMBRO 胸番号:なし 採点:2.0/1.0/2.5/3.5 

終盤まで優勝争いに絡むも、終盤の取りこぼしと横浜FMとの直接対決で敗れて初優勝を逃したFC東京。2016年以来となるACL参戦にあたって、国内用とACL用で異なるデザインのユニフォームを発表している。

J参戦以来契約し続けていたadidasから決別し、UMBROに鞍替えして6年目のシーズン。国内ホームはグラデーションないしピンドットのかかった赤青縦縞を採用。全身の配色はこれまで通り青×青×赤で、青に偏重しすぎない配色となった。赤青をクラブカラーとしながらも、縦縞はあまり採用されてこなかったのでこれは良し。UMBRO日本モデルの悪し伝統であったラインの多用も自重。しかし肝心の赤みがやや薄く、また細かい点の集合体で構成されているため近くで見ると気持ち悪く見えることも。かなりシンプルになったが、グラデーションの使い方に多くの問題点があるのでこの2.0点とした。

そして今季J1ワーストのデザインになった国内アウェイ。UMBROに交代して以来の基本配色である白×濃紺×白を基調に、ホームとは異なるピンドットのデザインを採用。ホームと同一デザインを採用しがちなJリーグ、異なるデザインを採用すること自体は評価に値するが、ピンドットの撒き方と白を基調としているせいでカビが生えているように見えてしまう。確かに東京はジメジメしてるしカビは生えやすいけど、それをユニフォームで表現するのは何かのブラックジョークとしか思えない。ということで1.0点を与えているが、これがもしホームと同一デザインなら多分0.5点以下だっただろう。

続いてはACLホーム。国内用でも採用されたピンドットを基調に、左右対称のグラデーションを胴部に撒いた。全身の配色は国内用と同様青×青×赤。青一色に日の丸を乗っけた発表予告の時は期待していたんですけどね・・・。予想よりもだいぶ残念なデザインに。グラデーションの使い方が昨シーズンのヘルタ・ベルリンっぽい。っていうか両者は首都クラブなのに優勝できていないのも共通点、これももしやブラックジョークか?(失礼)

最後にACLアウェイ。国内用と同じ白×濃紺×白を基調にピンドットを使用したピンストライプに。ストライプの主張加減が絶妙で、透かしとして入っているピンドットも遠目で見れば気にならない。僕が東京サポでユニを買うとしたら、多分これ一択だったかと。日本代表の18-19モデルはこれを反転したものならかなりカッコよかったと思う。

なお背番号フォントも国内用とACL用で異なるデザインを採用。国内用はやや太めに極細ラインを中央部に据えたデザインで、ACL用は丸みを帯びながらもスマートなデザインに。文字色はこれまで通り1stは白、2ndは赤。個人的にはACL用のが好き。

 

鹿島アントラーズ

前年度順位:3位 サプライヤーNIKE 胸番号:なし 採点:3.5/2.5

オーナー企業をクラブ創設以来の新日鉄住金からフリマサイト「メルカリ」に交代したことで話題に。有力な若手を海外に引き抜かれながらもシーズン終盤まで首位を独走、しかしホーム最終2連戦を落としまたも優勝を逃した。

前述のNIKEのユニフォーム戦略につき、史上初のアウェイ先行発表となった。カラーリングは白×ディープレッド×白。従来は青をアクセントとして取り入れていた中で史上初めての配色となった。後述の広島と比べクラブカラーこそ採用しているのでそこはまだ許せるものの、やはり浦和と被るのは許せない。折角だからもう1つのクラブカラーの紺色を使って違いを出してほしかった。

そしてホームは伝統的なディープレッド×紺×ディープレッドに回帰し、胸部に紺のタスキを携えたデザインに。今季よりJFLに昇格するいわきFCに似ているとの指摘はチラホラ出ているがたまたま似てしまっただけかと。締まったデザインでカッコよさがにじみ出ている。

余談だが鹿島を含めNIKE勢は隔年ごとにアウェイユニの配色が変わっている模様。偶数年は濃色系をアウェイ用に据え、対戦相手に合わせて昨年度のアウェイユニを3rdとして採用している。奇数年は白地をアウェイ用として採用し、3rdユニは導入されない。後述する浦和とは異なり、鹿島は3rdの発表を行っていない。このまま採用しないのだろうか。個人的には鹿島ぐらいのクラブなら毎年採用して欲しいところだが・・・。

 

川崎フロンターレ

前年度順位:4位 サプライヤー:PUMA 胸番号:不明 採点:3.0/2.5

J1クラブ最速発表は川崎*1。ホーム最終戦横浜FM戦で初お披露目となった。今季のみならず最近は最終節の試合前に発表するのがお決まりになっている模様。

ホームモデルは水色地の胴部と黒地の袖を基調に、胴部に特殊な模様を縦じまのように配した。テンプレートは欧州の19-20シーズンで使用されているものを採用(FPモデルでは袖が黒地であるため分かりにくいが、GKモデルで確認可)。

昨シーズンで指摘した、黒地の量がやや増えたことは評価に値する。水色を胴部のみに配してもその主張が揺らいでおらず、むしろバランスが良くなっている。しかし縦じまのように配した模様は微妙。Jクラブのユニに共通する問題点だが、縦じま部分が模様の関係上点線に見えてしまい、チームがバラバラになっていないのかという悪印象を捉えかねない。昨季から良くなったところと悪くなったところが両方あったので、昨季同様3.0点を付けることにする。

アウェイは白と灰色を使用したデザインで、ホームと同一デザイン。川崎のユニとしては珍しく、アクセントにチームカラーを入れていない。こちらは透かしなのでまだマシなのかもしれないが、カラーリングがありきたりでかつ同一デザインというのがマイナスポイントということで2.5点にした。

GKモデルはFP用と同じ特殊な模様を据えているが、あくまで透かしに落ち着いており、前述の通りPUMAの最新テンプレートが使用されていることが確認できる。川崎のGK1stは緑地が伝統らしい。

番号フォントは独自デザイン、オーソドックスな字体に下部にエンブレムを据えただけのシンプルな構成。PUMAはミランなどが採用している、汎用デザインも用意されているがJ1のPUMA勢はいずれも独自のデザインを採用している。 番号フォントから個性を出そうとする努力が見られているのは良い。

 

セレッソ大阪

前年度順位:5位 サプライヤー:PUMA 胸番号:不明 採点:3.5/3.0

昨オフの選手大量流出で残留争いが囁かれていたが、蓋を開けてみれば終盤までACL争いを演じ、5位でフィニッシュしたセレッソ。また、同チーム出身の南野がリバプールに移籍し、育成の名門として再び注目を集めた。

ホームは伝統のピンク地で、袖はもう1つのクラブカラーである紺色を採用。胴部には展望塔(おそらく通天閣?)をイメージした骨組みの透かしが入った。透かしなので遠目では分かりにくいが、透かしの形がクラブマスコットと同じ狼をかたどっており、凝ったデザインとなっている。昨シーズンのV字ユニから大きく改善されており、シンプルさを強調。これでいいんだよ、これで。ちなみに下半身はいずれも紺色を採用し、サプライヤーをPUMAに交代してからは最も紺色の比率が高いデザインとなった。そう考えると、アプローチは川崎に近い?

一方でホーム以外の配色は従来通りに。アウェイは前身白地、GK1stは濃紺地にピンクのアクセント。先行して発表していた4クラブがホーム用のみ発表しているのに対し、アウェイユニの発表はJ1最速となった。GKユニを含めて各ユニフォームの配色に大きな動きがないセレッソ、伝統という観点ならアリだが、もう少し冒険してもいいのでは。

 

サンフレッチェ広島

前年度順位:6位 サプライヤーNIKE 胸番号:あり 採点:4.5/1.0

U23世代GKの大迫が躍動している広島。新スタジアムの建設地が決定し、建設募金の受付も開始するなど、長年の「専スタ問題」が解決へ一歩前進した。

広島もNIKEサプライヤーに据えていることから、今季はアウェイを2019年内に先行発表。史上初となる白×赤×白の組み合わせとなった。基本デザインは前述する鹿島や浦和とほぼ同様。しかし前述の通り、クラブカラーを無視するどころかコンセプトを口実とした他クラブとの同一デザインの採用や、他競技のチームからインスピレーションを受けたり、五輪を口実としたカラーリング等、疑問点しか出てこない採用理由を付けたことにより、クラブ史上最低のアウェイユニとなってしまった。シンプルデザインなのが唯一の救い。なお昨季配されていた胸番号が復活されている。

それから約1か月が経過し、新体制発表会で待望のホームモデル発表。3度目のJ制覇を果たした2015年モデルと同じ全身紫を復活。そしてシャツは中国地方に生息するツキノワグマの爪痕をモチーフとしたグラデーションを全身に表現。その躍動感あふれるデザインと栄光のカラーリングが絶妙にマッチした至極のユニフォーム。もっとも、胸番号が無ければ5点満点だったのだが・・・。

自分でいうのもアレだが、ここまでホームとアウェイの評価が極端に分かれたのは珍しい。Jリーグはアウェイユニのカラーリングやデザインを軽視しがちなので、もっと力を入れてほしい所である。

 

ガンバ大阪

前年度順位:7位 サプライヤーUMBRO 胸番号:あり 採点:3.0/4.0

宮本政権2年目のガンバ、一時は残留争いに巻き込まれるものの終盤調子を上げ7位フィニッシュ。夏には食野がスコットランドへ旅立つなど、若手育成の上手さは健在。

ホームは伝統の青黒縦縞で、今期はピンストライプに近いデザインとなった。2011-12モデルと2015モデルを足して2で割った感じ。近年のUMBROにしてはかなりシンプルになったものの、問題は青がどれくらい映えるかどうか。昨年や2016年は比較的まともだったものの、最近は何かと濃くしがちで「青黒」の主張が薄くなってしまっている。ピッチでどう見えるかどうかがまだ分からないので、暫定評価的に3点を付けた。

アウェイは個性的なデザインに。伝統の白地に灰色のピンストライプ、そしてクラブカラー青黒の「はらい筆」。たすき掛けにも見えるデザインで強烈な個性を見せておりカッコいい。

また、ホームとアウェイ共通して肩とパンツ側部にUNBROロゴを模した幾何学模様が配されている。欧州向けにも採用されているが掲出部は異なる(エバートンおよびウェストハム比)。目立つ柄だが掲出範囲は狭く、ユニフォームの強みを消していないので良し。

 

ヴィッセル神戸

前年度順位:8位 サプライヤーasics 胸番号:なし 採点:3.0/3.5

昨季に続きリーグ戦は振るわなかったものの、天皇杯で初優勝。初のACLに挑むシーズンとなるが、ビジャの引退、ポドルスキの退団などビッグネーム路線の転換期を迎えつつある。

ホームは16年目となるクリムゾンレッドに、今年は白のダイヤを胴部全体に配した。これ以外の特別なアクセントはなく、大胆さを押してきた。一部ではバルサのチェック柄ユニフォームからインスパイアされたとの噂もあるが公式からのアナウンスは無し。

アウェイは同一デザインで昨シーズンと同じく白×黒×白の組み合わせ。主張が控えめになっているがむしろこちらの方がまとまっている感が。なお、現地点で3rdユニフォームの投入予定はない。

番号フォントは昨季からの継続、個人的にも好きなフォントなので継続させて正解。

 

大分トリニータ

前年度順位:9位 サプライヤー:PUMA 胸番号:あり 採点:3.5/3.0

降格筆頭候補から大躍進、J1残留を果たした大分。エース藤本の躍進も話題となった。鳥栖との「九州ダービー」は今年も開催。

ホームはこれまで通り青を基調としたシャツに、城郭(府内城?)をモチーフとした透かしを胴部に採用。控えめながらも美しいデザイン。肩はこれまで通り黒のラインを据え、プーマロゴは金色を採用。ここまでは2017年モデル以来変化はない。

一方で大きな変化も2つほど見られる。1つ目はPUMAの最新テンプレートを採用した点。これまでは最新テンプレから1~2シーズン前のものが使われ続けていたが、今季は川崎や清水など、J1常連クラブのテンプレを採用。大分の実力がPUMAに認められたためか。そして2つ目はソックスに黒を採用した点。大分はJ参戦以来ほとんどのシーズンで全身青だったが、黒を採用したことで従来シーズンから目に分かる「違い」を作り出した。これも評価に値する。

しかしスポンサーロゴ、特にJ1中堅以下で見られる白ベタが多すぎるのはどうしても気になる。特に背スポンサーは白が占める面積があまりに大きすぎて、ユニフォームからチームカラーを奪ってしまっている。この問題に関しては、先日投稿したコラム(下記リンク)参照。

アウェイもこれまで通り、前身白地にチームカラーの青をアクセントに採用。シンプルで良いデザインではあるが、ホームと同一デザインであるのが惜しい所。個人的にはクラブ全盛期ともいえる2000年代後半の灰色の復活を望んでいたのでちょっと残念。

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北海道コンサドーレ札幌

前年度順位:10位 サプライヤー:Kappa 胸番号:不明 採点:5.0/4.0/4.0

ルヴァンカップ準優勝、初タイトルが目の前までに迫ったコンサドーレ。Kappaとサプライヤー契約を結んで15年目のシーズン、クラブ史上初めて限定モデルでない「3rdユニフォーム」の投入も決定されている。

ホームは伝統のストライプ、黒の3本線をびしっと入れてきた。ここ近年は変則ストライプやグラデーションが多くあまり好みで無いデザインが多かったが、ここに来てシンプル志向に回帰。シャツの赤の面積は2016シーズンのように多めではあるが、下半身は引き続き黒を採用しており、うまい具合にバランスを保っている。Kappaでは最高のデザインといっても過言ではない。購入も視野に入れている。

続いて発表された3rdユニは従来アウェイモデルとして使用してきた白地を採用。2シーズン連続で採用されてきた水色の透かしは廃止し、最低限のコンサドーレ要素として赤と黒のアクセントを袖口や襟に配置。王道かつシンプルにまとめてきた。

そして2ndは紺色を採用。先行して発表されていたGK3rdと同様のデザインになったのは残念だが、濃色系アウェイユニは史上初であり一歩冒険した形となった。着用が予想される試合は薄色系ホームユニを採用する仙台、横浜FC、湘南、清水、鳥栖の5試合かと。ただ黒地3rdを採用した昨季の神戸のように、薄色系ホームでも白地アウェイを採用したケースがあるのでどれほど採用されるかは不透明。

 

ベガルタ仙台

昨年度順位:11位 サプライヤーadidas 胸番号:なし 採点:2.5/1.5

6シーズン指揮した渡邉晋監督が退任した仙台。J1クラブでは最後までtwitter公式アカウントを持っていなかったが、昨シーズンの開幕前に開設した。

気が付けばadidasを契約して6年目を迎える仙台。ホームは2017年に登場したテンプレートを元に、ウルヴズなど海外複数クラブも採用している透かしを胴部に配置。青い袖が特徴的で、新しさの中に懐かしさを感じるデザインとなっている。背番号フォントも独自のものを採用しており、オリジナリティを出す努力はなされている。ただ3年前のテンプレートを今採用するのは疑問。adidasも手抜き路線に走り出したのか。

アウェイは白地にホームと同一デザイン。東京もそうだったのだが黒の使い方のせいでカビているように見える。

また特筆すべき点としてadidasのロゴは中央に配置されている。2000年代後半から2010年代前半にかけて見られた配置だが、近年ではかなり珍しい。なお昨季とは異なり胸番号は廃止される。

 

清水エスパルス

前年度順位:12位 サプライヤー:PUMA 胸番号:あり 採点:4.5/3.0

ユニフォーム発表と同時に新エンブレムを発表。2020年はそのエンブレムを付けた最初のシーズンとなる。

ホームは伝統の地球儀が復活。配色はこれまで通り全身オレンジで、PUMAの最新テンプレートである肩ラインは紺色を採用した。清水のユニフォームのアイデンティティを尊重しつつ、現代のサッカーユニフォームのトレンドに合わせた美しいユニフォーム。地球儀の透かし具合は完璧という他なし。これでも5点をあげられなかったのは、一部のスポンサー掲示が白抜きなどで無いのと、番号フォントが微妙だったため。

アウェイは全身白にチームカラーのオレンジをアクセントに据えたデザイン。ホーム同様良いデザインではあるものの、ホームの使いまわしは評価できない。

エンブレムに関しても、これまでの形を大きく崩さず、かつ現代的なデザインに。伝統とトレンドが融合した理想的なデザインで、国内のみならず海外でもお手本にして欲しいものである。

 

名古屋グランパス

前年度順位:13位 サプライヤー:Mizuno 胸番号:なし 採点:4.0/3.0

シーズン途中に風間前監督を解任、Jで経験豊富なイタリア人監督のフィッカデンティが就任。昨季得点王のジョーも不振に陥り、2シーズン連続で残留争いに巻き込まれた。

ホームは赤地に黒袖。胸部にかけてグラデーションを配し、日の出を表現した。それ以外は袖部や首回りにオレンジのアクセントを配したのみで、Mizunoと契約して以来シンプル路線を継続している。下半身は2年ぶりに黒を採用し、クラブ史上最も黒の割合が高いユニフォームとなった。流石に昨季には及ばないものの、かなりの出来。

なお、6クラブが発表された地点で3クラブが胴部クラブカラー+袖部濃色という驚きのデザイン被り。さらにJ2に降格した松本山雅もこのデザイン。シンプル志向は褒められるし、偶然とは思うが、これはちょっと・・・。

 

浦和レッズ

前年度順位:14位 サプライヤーNIKE 胸番号:なし 採点:4.5/3.5/4.0

昨シーズンはACLで準優勝の成績をおさめるも、国内で大苦戦。移籍市場での存在感の乏しさやフロントの方針の不透明さで、来季に向けて不穏ばかりが漂うオフとなっている。

今シーズンはクラブ史上初めてアウェイユニフォームを先行して発表。海外では代表モデルを中心に行われているマーケティング手法である。で、当のデザインは前述の通り、鹿島および広島と同じ白×赤×白の配色となった。透かしもなくアクセントも最低限のシンプル重視のデザインとなった。浦和のアウェイは白×黒×白を伝統的なカラーリングとしてきたが、2013年以来にこの伝統を崩してきた(この時は全身クリームかかった白)。伝統を崩すという点はマイナスポイントだが、シャツのアクセントカラーやスポンサー掲示を赤に統一しているのが特徴であり、これは評価に値する。この配色にするのにあたって協力いただいたユニフォームスポンサーには感謝。なお鹿島や広島とは異なり、ソックスにラインが配されていないが、些細な違いなので採点対象外とする。

そしてホームは伝統の赤×白×黒を基調に、ロシアのゼニト・サンクトペテルブルクと同じデザインの透かしを採用。襟デザインに今シーズンのテンプレが使われているのはゼニトと異なるが、また使いまわしという結果に。とはいえダイヤモンドとの親和性は非常に高く、近年では一番カッコいいデザインといえる。

5年ぶりの投入となった3rdは黒×黒×赤に赤のアクセントを加えたデザイン。前回3rdを導入した2014年と同じく黒地のシャツとなったが、アクセントカラーはエンブレムを除き赤一色。圧倒的重厚感を醸している。ただ黒地に赤の背番号は見にくくないか?

 

サガン鳥栖

昨年度順位:15位 サプライヤー:不明

ユニフォームスポンサーの撤退危機もあり、開幕から1か月を切った今でも発表されていない。

※後日更新

 

湘南ベルマーレ

昨年度順位:16位  サプライヤー:PENALTY 胸番号:なし 採点:4.0/3.5

昨シーズンのルヴァン杯優勝から一転、パワハラ騒動や残留争いでネガティブな話題が目立った湘南。参入POで勝利し、辛うじてJ1に残留した。

ホームモデルは伝統の黄緑地に、青地の太陽をかたどったグラデーションを左胸部に据えた。非常に美しいデザイン。胸番号も廃止された。またGK1stではオレンジを採用し、より太陽を主張したデザインになった。GKモデルも計算に入れたデザインなのだろうかどうかは不明だが、FP用とGK用でそれぞれの顔を見せてくれる、凝ったデザインともいえる。

アウェイもまた面白いデザインに。白地にクラブカラーの黄緑と青のひし形グラデーションを左肩から胸部にかけて据えた。湘南の海を表現したのだろうか。こちらのGK用は青を採用し、空を表現した。

なお、JリーグではFP用とGK用で同一デザインを採用する傾向がある(adidasとPUMAを除く)。そのためかGKモデルはどうしても手抜きの印象が拭えないが、湘南のようにGKモデルでもしっかりと独自のコンセプトを主張できるのは強いといえる。

 

柏レイソル

昨年度順位:J2優勝  サプライヤー:YONEX 胸番号:あり 採点:5.0/4.5

まさかのJ2降格から1年、オルンガらの活躍でJ1の舞台に帰ってきたレイソル。最終節ではJ公式戦最多の1試合13得点をマークしたことでも話題となった。慣例として、デザインは昨シーズンと同一でサプライヤーの変更はない。

既に昨シーズンの記事のおまけとして本ユニフォームをレビューしているが、改めて紹介。2010年代初頭まで採用されていた黄×黒×黒の組み合わせを復活し、力強さを取り戻したデザインとなった。ユニフォームデザインとしては数世代前の印象もあるが、「黄色と黒」と強力なカラーリングを持つ柏、むしろこれが最適解。そう考えると2010年代半ばは何で全身黄色にしちゃったのかなあと思ったり。少なくともビジャレアルみたいなものは求めてない、あくまでドルトムントみたいなデザインが欲しいのである。番号フォントも極力シンプルなものを使用。胸番号こそ採用しているが、それで減点するのは勿体ないくらいの完成度。

アウェイも昨季から引き続き全身白に黒袖の組み合わせ。西野朗監督が指揮していた頃のデザインを彷彿とさせるカラーリング。ホームの使いまわしということで-0.5点減点しているが、それ以外は完璧。

 

横浜FC

昨年度順位:J2・2位 サプライヤー:Soccer Junky 胸番号:なし 採点:4.0/3.5

13年ぶりにJ1昇格を決めた横浜FC中村俊輔やキングカズ、大久保など大物ベテランが多数在籍していることで話題だが、若手の斉藤光毅にも目が離せない。

ホームは昨シーズンと同じく、クラブフラッグに由来する水色×白×紺の組み合わせを採用。そしてシャツのデザインはXのグラデーションを採用した。少し前のヴォルフスブルクを彷彿とさせるデザイン、それ以外の余計な飾りはなく、また両肩に配されているサプライヤーのロゴも水色と白のみで構成されるようになったため、非常にシンプルなデザインとなった。

アウェイも昨シーズンと同じく、白×紺×白。事実上の前身である横浜フリューゲルスのホームカラーでもあり、かつてはこっちがホームカラーであった。カラーリングとしては現状最適解。同一デザインではあるがXの透かしはホームより控えめ。

 

余談:今期J1非参入のメーカーについて

ATHLETA

ブラジル創業、現在は日本法人で展開されているブランド。J2以下で多くのクラブと契約を結んでいるが、J1では2016年にアビスパ福岡が着用していたのが最初で最後となっている。特定のテンプレートを採用しておらず、クラブの独自性が強いのが特徴。テンプレートの非採用、多くの中小クラブを手掛けているという点では海外におけるmacronに近い。

アンダーアーマー

1996年アメリカ創業(意外と新しい)。サッカーのみならず野球(巨人軍で有名)など幅広い競技で用品を提供している。2009年以来大宮のサプライヤーを担当しているが、大宮の参入PO敗退につきJ1復帰ならず。海外ではサウサンプトン(イングランド)やロコモティフ・モスクワ(ロシア)と契約しており、サウサンプトン所属の吉田麻也の存在もあり一定の知名度を持つ。

Hummel

デンマーク創業、シェブロンラインでおなじみのブランド。昨シーズン、長崎のサプライヤーを担当していたが、その長崎が来季よりUMBROと契約することが決まったため、J1はおろかJ2からも姿を消した。なお、横浜FCが前回J1に昇格したシーズンではここと契約を結んでいた。

KELME

スペイン創業。読みは「ケレメ*2」。動物の足跡を象ったロゴが特徴で、ラ・リーガを中心にユニフォームを供給している(レアルも90年代半ばまではここだった)。今季よりJ2に復帰したザスパクサツ群馬がサプライ契約を結び、Jリーグ初上陸を果たした。

 

これらのメーカーも個性的なデザインやテンプレートを持っているため、早期のJ1昇格ないし復帰を望みたい。

*1:神戸および名古屋は選手入場時に発表したため数時間早かった

*2:日本語版公式サイト参照。