あかいろモザイク

アニメ、サッカー、ゲームを語るブログ。

2021春アニメ感想

2クールぶりのアニメ感想です。遅くなって申し訳ないです。6月に特別版が放送されたワンエグ(2021冬アニメ)も扱っています。なお見たやつ全部書いているわけでは無いです、ご了承ください。

採点基準はこちらから↓

akairomosaic.hateblo.jp

 

アニメ感想

転スラ日記

2期の前半クールと後半クールに挟んで放送された「転スラ」番外編。異世界で日本の四季を描いた比較的オーソドックスな構成。

当初から30分であることの不安はあったけど、やっぱり冗長気味が否めなかったかな。後半にミリムが出てきてからは少し面白くなってきたけど(水着回で出てくれれば100点満点だった)。ゴブリン勢がおっさんムーブをかましているのは百歩譲るとして、リザードマン勢のくだりがどれもあまり面白く感じられなかった。

制作は本編と同じエイトビットではあるがキャラデザはデフォメ調に。本編のキャラデザが若干癖があってあまり好きでなかったのでこれで良かった。本編でもこれでやってほしいくらい。人形劇調のEDも好きでした。

キャラ 4/10 脚本構成 9/20 導入 4/5 作画演出 9/10 音楽声優 3/5 合計 29/50(D)

 

幼なじみが絶対に負けないラブコメ

今期の動画工房。期待値こそは高かったけど微妙な出来だったかな。まずはストーリー面ではタイトルにある通りヒロインの勝ち負けのテンプレートを崩す試みこそは良かったけれど、そこから具体的にどう動かしていくかが全体的にあまり良くなかった。

両ヒロインの印象は、シロは嫌味の無いキャラで個人的にも好感度は高かったけど、一方のクロはウザキャラみたいに描きたかっただろうけど不快になる立ち回りも多くて好きになれなかった。3人目の桃も11話のやつとかは良かったけどやはり2人に比べると影が薄く負けヒロイン感が強かった印象…。

作画関係でも珍しく序盤から安定せず、クオリティの低さに拍車をかけてしまった。唯一主題歌関係はOPもEDも(OPの土手の急勾配を除けば)完成度は高かった印象。水着回であった挿入歌も良かったですね。

キャラ 3/10 脚本構成 6/20 導入 3/5 作画演出 5/10 音楽声優 5/5 合計 22/50(D)

 

ゾンビランドサガ リベンジ

2期も最高に面白かった。今回は崖っぷちから這い上がるといったスタンスを取りつつ、1期ではおまけ程度だった正体バレの要素を本格的に取り入れてきたことでスリリングさが増した。また終盤では災害が発生する中で地域住民を元気づけ、地域社会と共に活動していくという、アイドルとしての使命が表されていて良かった。地域活性化を意識した作品の多い昨今のアニメ界ですが、本作はまさに作品の中でその意思を明確に見せていたのが凄かったですね。

楽曲関係も良曲揃い。OPの映像面のクオリティは今期の中でも最上級の品質。あとは幸太郎さんの吐血(?)やラストの飛行物体など、続編を匂わせる描写もあるので続報に期待です。

キャラ 10/10 脚本構成 20/20 導入 5/5 作画演出 8/10 音楽声優 5/5 合計 48/50(S)

 

SSSS.DYNAZENON

今作も最高にアツかったですね。副題にも付いているようにグリッドマン(以下、前作)と世界観を共有する本作だが、本作は本作なりの方向性が出てた。特に本作は世界観的描写をやや抑えてキャラクター個人の心情に深く向き合った所と、変形ロボットを題材にしていることで戦闘のバリエーションに幅があったのが良かった。特に最終回の怒涛の変形&総攻撃ラッシュは本作の強さが120%に出ていた部分だった。

また前作譲りの意外性ある展開も、キャラクターを軸に展開するところも一つ特徴的だったかなと。アンチ君ことナイト君の登場は、戦隊モノでいう追加戦士みたいなものを感じましたね(最近の戦隊モノは見てないのでアレだけど)。

作画関係もパワフルな出来。3DCGを主体にした戦闘ながら、カロリーの低い場面や視聴者に訴求したいシーンでは手書きも混ぜていて、かつ双方の切り替えで違和感を感じさせない完成度。近年の作品で強調されがちな美麗さよりもワイルドさを優先した結果、力強い戦闘描写が生まれたといっても過言ではないだろう。

ただ全体的に少し気になったのは、重要な描写にも関わらずハイテンポで進めてしまったが故に、その重要性を訴え切れてなかった所がいくつかあった所。もっとも、作りこまれたアニメだからこその問題点でありがちな類のやつだが。

キャラ 9/10 脚本構成 14/20 導入 4/5 作画演出 10/10 音楽声優 3/5 合計 40/50(A)

 

バック・アロウ

第2クールはしばらくグダグダした展開で不時着しないかと危うんでいたが、20話を前後にして一気に面白くなり始めた。ストーリーのロジックとしてはガバも多く見受けられましたが、かつてのグレンラガンで見せたように、勢いと迫力と感情で訴える作風で強さを見せてくれました。

作画関係も終始安定しており、戦闘シーンはほぼCGで動かしながらもスピード感が失われなかった。最近のCG戦闘、5年前と比べてモッサリ感のある作品も少なくなってきたし(たまたま見ていたのがそういうのばかりかもしれないけど)、CGに対する偏見は無くしてった方がいいんじゃないですかね。

ラストについてはそこまで意外性はありませんでしたがスケールを感じさせてくれましたね。あと続編を作れる余地のある終わり方だったので、できれば欲しいですね。

キャラ 6/10 脚本構成 13/20 導入 3/5 作画演出 9/10 音楽声優 4/5 合計 35/50(B)

 

スーパーカブ

8話辺りに途中参戦。今期の数少ない日常系として癒しを与えたと共に、スーパーカブを通じた交流や、地方都市特有の空気感を背伸びせずに描き切った所が良かった。

カブでオフロードの坂道を登ったり、2人乗りしちゃったり(リアルだと違法らしい)とか、最終話ではカブで鹿児島まで縦断しちゃったりと、背伸びした表現は「リアリティ+α」程度の描き方だったので全然良かった。

作画関係は激しく動く類ではないのでぼちぼちではあるが(あえて書くならウマ娘2期と同じ制作とは思えないくらい違う作画だったなぁ)、色使いが凝っていたかなと。普段は淡い色だけど、感動的なシーンでは明るい色調で使い分けられていて良かった。色でカタルシスを表現するアニメって良いですね。劇伴もピアノを主体とした楽曲が中心で、また劇伴自体の使用頻度も控えめで描いていて、ここでも作品が持つ空気感を尊重できていたかなと。

キャラ 8/10 脚本構成 16/20 導入 5/5 作画演出 7/10 音楽声優 5/5 合計 41/50(A)

 

ワンダーエッグ・プライオリティ

特別編(最終回)が6月にあったのでここで。原案の野島伸司さんらしく、センシティブな設定に果敢に挑戦した作品。ただ評価の難しい作品だったな・・・。12話までの展開は良かったけれど、特別編で期待させておきながらの中途半端ぶりはここまで積み重ねてきたものを5割くらい崩してしまったかなという印象。

プロモ映像を見た感じ、推理系でもっと頭を使うアニメなのかなと思ったら、戦闘をこなしつつ任務を達成していくというタイプのアニメで、最初1話を見たときは少し驚きだった。戦いを通じて戦友との友情を深め、その後の残酷な展開で落としていくスタイルは、すでに多くのアニメで取り入れているスタイルですがやはりメンタルに来る。

問題の特別編。1時間SPということで期待はしていたけど、蓋を開けて見たら前半は総集編、そして後半30分だけ新作映像といった内容に。確かに3か月空いたから総集編を挟んでくれるのは有難いけれど、リアタイせず一気見した者としては肩透かしを食らった気分だった。当の後半30分も、ねいるのその後と続きを匂わせるような終わり方で締めてしまい、3か月以上待った者としては少し物足りない終わり方だった。

一方のビジュアル面では今年一番の出来だったと断言できる。一度総集編を挟んだものの戦闘シーンの美麗さと力強さを両立した作画は、まるでアニメ映画を見ているような感じだった(伝わりにくいけど、褒めてます)。メインキャラは若手声優の陣容だったが見事な演技だった。特にアイ役を演じた相川奏多さんの演技力は新人とは思えないレベルだった。まだ16歳とのことですが、今後の成長には期待ですね。

続編は欲しい派。想像もいいけれど、やっぱり先が見たい。

キャラ 8/10 脚本構成 10/20 導入 5/5 作画演出 10/10 音楽声優 5/5 合計 38/50(B)

 

主題歌表彰

視聴作品は少ないですが選んでみました。

OP部門
金賞 まほうのかぜ  熊田茜音  スーパーカブ 
銀賞 インパーフェクト  オーイシマサヨシ  SSSS.DYNAZENON 
銅賞 大河よ共に泣いてくれ  フランシュシュ 

ゾンビランドサガ リベンジ 

今期のOPは、誇張なしに全部入賞できるくらい完成度の高い曲しかなかった。その中でも特にスーパーカブのOPが気に入った。イントロの中毒性が堪らない。銀賞はダイナゼノン、やっぱりオーイシマサヨシなんだよなあ。銅賞はゾンサガR、1期からカッコよさに磨きがかかった。道路標識をあそこまでオシャレに加工できるのは凄い。

次点を挙げるなら2作品。おさまけは謎ダンスや土手の急勾配が無ければ入っていたんだけどなぁ。バックアロウは曲は良かったのに映像の低予算みがモロに出ちゃっていたのが残念だった。

 

ED部門
金賞 足跡  the peggies  僕のヒーローアカデミア(第5期) 
銀賞 United Sparrows  FLOW  バック・アロウ 
銅賞 カモナ・テンペスト!  メインキャラ7人 

転スラ日記 

普段は頭一つ抜けた曲が出てくるEDも、今季は大接戦。その中でも今期一番のEDだったのがヒロアカ。日常感あふれるコンセプトが緊迫した本編に対する余韻を与えてくれた。バックアロウは安定のFLOW。スタッフ内容そしてアーティストとまさにギアスの再来。転スラ日記は人形劇風のEDで今期の中でもひと際強い個性を放った。

 

最後に

今期は視聴本数を抑えたのでクール全体の豊作度は測りにくいですが、このクールもいくつかの良作に巡り合うことができました。特にスーパーカブはダークホースとしてこのクールでも存在感が出ていたと思います。

あとは時間が取れずかなり適当な感想になってしまったのをこの場を借りてお詫びします。夏アニメの感想を書くかどうかは現地点では未定です(夏アニメが終わる時期に試験が控えているので、上がるのが遅れる可能性があるってだけここで伝えておきます)。

『きららファンタジア』の格差問題を調査・考察してみた。

2017年にサービスを開始し、今月でサービス開始から3年半を迎える「きららファンタジア」。多数のきらら作品が参加するオールスター作品ではあるが、本作ならではの問題も度々発生している。その中でも特に、Twitterできらファン関連のワードで検索すると「作品間の格差が酷い」や「○○ばかり優遇しすぎ」という声が聞かれる。今回はそれらの声が真実かどうか、サービス開始以来の統計や数値を基に紐解き、考察していく。

本記事を執筆するにあたって調査したデータは2021年6月1日現在です(最新イベントは反映していません。ご了承ください)。

 

本記事での調査方針と現在の実装・参戦状況
  • 作品ごとの参戦キャラクター数や、新規キャラクターが実装されていなかった期間(空白期間)について調査する
  • 専用ぶきについては軽く触れる程度にし、キャラクターおよび専用ぶきのゲーム上の性能については取り扱わない
  • 本作の登場人物クリエメイトと表現*1。単位は◯人とする
  • 召喚から入手できるバトル上のユニットキャラクターと表現。単位は◯体とする
  • 「空白日数」の文字色は半年未満は青半年以上1年未満は緑1年以上1年半未満は橙1年以上2年未満は赤2年以上は紫とした。

2021年6月1日現在で参戦しているクリエメイトは197人。ユニットとしてのキャラクターに換算すると536体にのぼる。ただしここでのキャラクター数は全レアリティでの数字であり、☆5に限定すると248体となる。本作でも特定の進化素材を揃えてキャラクターを強化する進化システムもあるが、進化後もレアリティが変化しないのが特徴である。

 

《1~4位》ごちうさだけじゃない優遇作品とオリジナル勢の超優遇
1位~4位 ※2021年6月1日現在
順位 作品名 実装数 参戦日 空白開始 空白終了 空白日数 備考
1 きららファンタジア 26 2019/1/17 2020/9/11 2020/12/11 91 オリジナル
2 きんいろモザイク 16 2017/12/11 2018/8/3 2019/5/15 285 初期参戦
2 NEW GAME! 16 2017/12/11 2020/4/23 2020/12/26 247 初期参戦
4 ご注文はうさぎですか? 14 2018/11/6 2020/12/11 2021/6/1 172 最長空白更新中
作品名 恒常 限定
きららファンタジア 《13体》ランプ、アルシーヴ、シュガー、ポルカ、コルク、ジンジャー、セサミ、ソルト、ライネ、フェンネル、カンナ、カルダモン、ハッカ

《13体》ランプ【水着】、きらら【マンガ版】、クレア【ひな祭り】、コルク【メイド】、ランプ【七夕】、ランプ【クロスキャラ】、きらら【クロスキャラ】、アルシーヴ【お正月】、シュガー【バレンタイン】、ソルト【ホワイトデー】、フェンネル【第2部】、ジンジャー【メイド】、セサミ【ブライダル】

きんいろモザイク 《5体》九条カレン、大宮忍、アリス・カータレット、松原穂乃花、大宮忍(2) 《11体》アリス【クリスマス】、勇【お正月】、綾【バレンタイン】、綾【水着】、陽子【運動会】、カレン【舶来の魔術師】、アリス【お正月】、カレン【運動会】、陽子【水着】、アリス【シナモロール】、綾【クリスマス】
NEW GAME! 《7体》涼風青葉、滝本ひふみ、星川ほたる、望月紅葉、鳴海ツバメ、遠山りん、阿波根うみこ 《9体》はじめ【クリスマス】、ゆん【ひな祭り】、コウ【水着】、ひふみ【クリスマス】、青葉【運動会】、ねね【水着】、紅葉【バレンタイン】、ひふみ【メイド】、コウ【お正月】
ご注文はうさぎですか? 《8体》ココア、チノ、リゼ、千夜、シャロ、マヤ、メグ、モカ 《6体》チノ【水着】、リゼ【ハロウィン】、ココア【クリスマス】、ココア【水着】、シャロ【ハロウィン】、千夜【クリスマス】

ここからは、主に☆5のキャラクターに絞って各作品の傾向を見ていきたいと思う。まずは1~4位までのタイトルを紹介する。

オリジナルタイトルであるきららファンタジアは実装当初、NPCやライバルキャラとして作品に深く関わってきたが、メインストーリー第1部が完結した2019年初頭にプレイアブル参戦。現在までに全参戦作品最多26体が実装されており、後述する2位以下とは10体以上の差を付けている。以来、イベントが開催されるたびに高頻度で新キャラが実装されており、2021年に関しても既に11イベント中6イベントでオリジナルキャラクターが実装されている。なおメインストーリー2部のキャラは現在実装されていない。

とはいえ全てが恵まれている訳ではなく、専用ぶきではこれまで1キャラも最終進化が実装されていない。これは3キャラ以上参戦したタイトルでは唯一のケースとなっている。また、専用ぶきの実装自体も他作品と比べると控えめであり、2020年以降参戦したキャラではフェンネルのみとなっている。

メインストーリー1部や施設に登場するキャラは一通り登場しているが、唯一きららだけ恒常で登場していない。マンガ版やクロスキャラとしては登場しているが、いずれも周年記念イベでの実装となっている。また相棒のランプは季節イベでも普通に実装されているのに対して、きららは季節イベの限定としても登場しておらず、かなり特殊な扱いを受けている。このような先例から、きららの次回の実装は今年末の4周年を迎える辺りになると思われる。

 

2位きんいろモザイクNEW GAME!の初期参戦2作品が16体で同着。

NEWGAMEは元々のクリエメイト数が12と、参戦作品中では最多であるため、多くのキャラに出番を与える意味で参戦数が多くなっている。その中でも☆5実装は特定のキャラに偏ることなく行われており、☆5はしずくを残すのみとなっている。本作の優遇ポイントは作品の外でもみられ、事前登録特典で☆4青葉(白熊ver.)が配布され、翌2018年にはひふみのきらファン衣装のフィギュアが発売されている*2等、初期はひだまりに並ぶ待遇を受けていた。全体として大きなブランクが生まれているわけではないが、恒常は2019年11月にあはごんが実装されたのを最後に1年半新規実装がない。準レギュラーで人気も高いねねっちの恒常が未だに来ていないのが、個人的に気になるところ。

一方のきんモザは☆5クリエメイトは7人に落ち着いているが、その中でも多くのキャラ個体が実装されており、特に限定は11体が実装済で、これはきらファンの13体に次ぐ2位である。きんモザの場合はむしろ、内部での格差が問題点となっている。前述のアリスに加えカレンのいわゆる金髪勢は恒常・限定共に実装されており優遇を受けているが、日本人組への扱いがやや冷たい。主人公である忍(シノ)はサービス開始から半年が経過した2018年5月にようやく恒常☆5が実装し、2020年3月には別個体の☆5も実装されたが、限定☆5の実装が未だにない。逆に陽子と綾は限定で複数回☆5実装を果たしているが、恒常☆5の実装がまだない。また準レギュラーの勇(いさ姉)は2018年年初に☆5で初登場して以来、3年以上新規の☆5が登場していない。

 

3位にはご注文はうさぎですか?がランクイン。2018年11年からの途中参戦ではあるが、これまでに14体が☆5で実装されている。主要5クリエメイトは恒常と限定の双方で実装済みで、準レギュラーのチマメ隊モカも☆5で登場済み。専用ぶきにおいても、主要の恒常5キャラは同時に専用ぶきが実装(さらにココア、チノ、リゼにおいてはぶき最終進化まで同日解禁)。通常キャラクターの実装と専用ぶきの実装時期、および専用ぶき最終進化の解禁日が異なる本作では異例の措置で、これらのデータからごちうさの優遇具合を確認することができる。ただし千夜【クリスマス】を最後に、今年に入ってからは1体も実装されておらず、半年以上のブランクが空くのは実は初めてである。これは今春より始まった10周年記念企画で、Koi先生が新規イラストを描き起こしている等の理由が考えられる。

 

ごちうさが他作品と比べ優遇されていることは事実ではあるが、それ以上にオリジナルタイトルの優遇ぶりが凄まじい。個人的には、ごちうさはきららを代表する作品であり、貴重な収益源になっている故、優遇されるのはある程度仕方がないとは思っている。それ以上に、オリジナル勢の実装率の高さや、2部2章で従来のきらら作品を登場させなりなど、きららのオールスター作品であることを否定するような動きが出ている所に問題があるのではないだろうか。

 

《5~10位》安定した実装ペースを持つ上位陣たち
5位~10位 ※2021年6月1日現在
順位 作品名 実装数 参戦日 空白開始 空白終了 空白日数 備考
5 がっこうぐらし! 13 2017/12/11 2019/1/17 2019/7/24 188 初期参戦
6 スロウスタート 12 2018/4/11 2019/5/15 2020/2/28 289  
7 ゆるキャン△ 11 2018/4/25 2020/6/23 2021/2/10 232  
7 うらら迷路帖 11 2017/12/11 2019/1/31 2019/12/26 329 初期参戦
9 ゆゆ式 10 2017/12/11 2018/8/3 2019/7/3 334 初期参戦
9 Aチャンネル 10 2017/12/11 2018/12/11 2019/12/26 380 初期参戦
作品名 恒常 限定
がっこうぐらし! 《7体》丈槍由紀恵飛須沢胡桃若狭悠里、佐倉慈、直樹美紀丈槍由紀(2)、祠堂圭 《6体》ゆき【水着】、くるみ【水着】、ゆうり【お正月】、みき【ハロウィン】、くるみ【クリスマス】、ゆうり【温泉】
スロウスタート 《8体》一之瀬花名、千石冠、百地たまて、万年大会、榎並清瀬、一之瀬花名(2)、百地たまて(2)、十倉栄依子 《4体》栄依子【運動会】、志温【ひな祭り】、冠【マイメロディ】、大会【温泉】
ゆるキャン△ 《5体》志摩リン、各務原なでしこ、犬山あおい、各務原なでしこ(2)、大垣千明

《6体》なでしこ【水着】、【荒野の旅人】リン、あおい【水着】、恵那【七夕】、なでしこ【バレンタイン】、リン【ホワイトデー】

うらら迷路帖 《6体》千矢、棗ノノ、巽紺、雪見小梅、千矢(2)、棗ニナ 《5体》千矢【クリスマス】、紺【水着】、小梅【バレンタイン】、臣【お正月】、紺【ブライダル】
ゆゆ式 《7体》野々原ゆずこ、櫟井唯、松本頼子、日向ゆかり、櫟井唯(2)、相川千穂、長谷川ふみ 《3体》ゆずこ【水着】、縁【水着】、頼子【メイド】
Aチャンネル 《5体》トオル、るん、ナギ、ユー子、トオル(2) 《5体》ユー子【クリスマス】、トオル【クリスマス】、るん【お正月】、ユタカ【メイド】、ユー子【水着】

ここからは5~9位を紹介。ここでランクインしている作品はいずれも、最大の空白日数が1年前後で抑えているのが特徴であり、コンスタントに新キャラを提供している。

実装数でごちうさに次いでランクインするのが、がっこうぐらし!(13体)。がっこうぐらしは初期参戦タイトルのひとつでメインストーリーも初期から解放されていたが、サービス開始半年でゆきしか実装されておらず、キャラ面では恵まれていなかった。その後コンスタントに☆5が実装されていき、2019年11月にみきが実装されたことで主要4キャラの☆5が出そろった(みきの☆5実装が遅れたのは、個人的に意外だった)。原作の完結は今年の初めと最近ではあるが、最長空白日数は2019年上半期の188日で、他に200日を切っているのはきらファン、ごちうさ、まちカドまぞく、あっちこっちのみと、非常に安定した実装ペースを持っている。

5位にはスロウスタート(12体)が入った。スロスタは参戦初期に主要4人+万年さんが2~4か月おきに実装。その後半年以上のブランクを経て、作者クエストでは恒常3キャラが一気に実装されたのを機に実装ペースが最加速し、現在に至る。総数だけならそこそこではあるが、恒常キャラに恵まれており、これまで8体が実装されている。これはごちうさと並び2位を記録している(1位はきらファンの13体)。

 

6位にはゆるキャン△(11体)とうらら迷路帖がランクイン。ゆるキャンは昨年後半に約半年のブランクがあったのを除けば、約2~5か月に1体のペースで実装されている。2019年のはじめに原作がFUZに移籍してきららから離れたが、以降も順調に追加されている。ただし2期が放送された2021年冬期にゆるキャンメインのイベントが実施されておらず、ここでFUZ移籍の影響が出ている。他作品では多く実装されているサブキャラや教師キャラ(本作であれば姉しこやぐび姉)はまだ実装されていないが、来年には劇場版の公開も控えており、今後も十分な伸びしろが見込めるタイトルである。

うらら迷路帖は参戦(≒サービス開始)から半年で☆5が5キャラ登場し、黎明期においては最も多くのキャラが実装されていた。その後原作のクライマックスを迎えるにあたって空白の時期もあったが、2019年末からは再度実装頻度が増えている。2019年末のお正月イベではアニメ未登場の臣が限定として実装された(アニメ未登場のキャラが限定☆5で登場するのはこれが初めて)。一方で専用ぶき関連で気になるデータがあり、恒常☆5の小梅が先日実装されて3年が経過したが、未だに専用ぶきが実装されておらず、キャラ実装~専用ぶき未実装の期間が最も長いキャラとなっている(現在も更新中)。

 

7位には、ゆゆ式Aチャンネルが入っており、これまで10体が実装された。ゆゆ式に関しては登場人物全員が参戦する快挙を成し遂げており(原作で6人以上登場する作品ではおそらく唯一)、残るおかちーの☆5が実装されれば全クリエメイト(=全登場人物)の☆5実装が達成される。☆5の実装状況も限定3体に対して、恒常7体とがっこうぐらしと並び3位タイを記録している。これはイベントを極力描かない本作の作風を尊重しているからであろう*3。一方で恒常の頼子(おかーさん)は、実装から3年弱の今年4月に専用ぶきがようやく実装されたが、最終進化は依然として実装されておらず、キャラ実装~最終進化未解禁の期間が最も長いキャラとなっている(現在も更新中)。

Aチャンネルも2019年に約1年のブランクがあったのを除けば安定した実装ペースを見せており、今年3月には完結記念イベントが開催されるほどの好待遇となっている。こちらも専用ぶき関係で気になるデータがあり、2018年に実装された恒常のナギやユー子らが現在も専用ぶきが与えられていない。特に前者はキャラ実装~専用ぶき未実装の期間において、前述したうららの小梅に次ぐ2位の記録となっている。

 

《11~17位》中位勢は安定ペースと大ブランクの作品で分かれる
11位~17位 ※2021年6月1日現在
順位 作品名 実装数 参戦日 空白開始 空白終了 空白日数 備考
11 ステラのまほう 9 2017/12/11 2018/5/9 2020/3/13 674 初期参戦
11 ブレンド・S 9 2018/1/10 2018/12/27 2019/7/28 213  
13 夢喰いメリー 8 2018/2/19 2018/12/11 2019/11/8 332  
14 桜Trick 7 2018/3/28 2018/8/15 2020/7/29 714  
14 こみっくがーるず 7 2018/6/13 2018/8/3 2020/2/13 559  
14 あんハピ♪ 7 2018/10/25 2019/3/13 2020/1/30 323  
14 三者三葉 7 2019/3/28 2019/3/28 2020/4/14 383  
作品名 恒常 限定
ステラのまほう 《6体》本田珠輝、藤川歌夜、関あやめ、池谷乃々、布田裕美音、村上椎奈 《3体》椎名【バレンタイン】、たまき【運動会】、乃々【メイド】
ブレンド・S 《4体》桜ノ宮苺香、星川麻冬、日向夏帆、天野美雨 《5体》夏帆【水着】、夏帆【お正月】、苺香【水着】、ひでり【ひな祭り】、真冬【クリスマス】
夢喰いメリー 《4体》メリー・ナイトメア、エンギ・スリーピース、橘勇魚、メリー・ナイトメア(2) 《4体》勇魚【ひな祭り】、メリー【クリスマス】、メリー【バレンタイン】、メリー【ハローキティ
桜Trick 《3体》高山春香、園田優、池野楓 《4体》しずく【水着】、春香【水着】、優【ポムポムプリン】、コトネ【バレンタイン】
こみっくがーるず 《3体》萌田薫子、恋塚小夢、色川琉姫 《4体》かおす【水着】、翼【七夕】、小夢【水着】、琉姫【ブライダル】
あんハピ♪ 《4体》花小泉杏、雲雀丘瑠璃、久米川牡丹、江古田蓮 《3体》ヒビキ【バレンタイン】、はなこ【クロミ】、ヒバリ【温泉】
三者三葉 《3体》西川葉子、葉山照、葉山光 《4体》双葉【水着】、薗部【ぐでたま】、葉子【お正月】、西山【メイド】

初期参戦タイトルのひとつであるステラのまほう9体が実装。初期参戦としてはやや物足りなさもあるが、メイン5人はしっかりと☆5実装されている。ステまは歌夜の実装から2年近く☆5が実装されてこないなど、長い冷遇の時期を迎えていたが、2020年春にあやめと乃々がダブル実装されて以来、再び実装ペースを加速させている。またアニメ未登場勢に対して手厚いのも特色で、先日のメイドイベントで実装された乃々【メイド】は史上2キャラ目のアニメ未登場勢の限定キャラとなった。

ブレンド・Sも同じく9体が実装。初期参戦タイトルではないがアニメ放送中にきらファンのサービスが開始し、TVCM等で参戦が告知された。2019年前半に空白の期間があったのを除けばコンスタントに新キャラを輩出しており、特に「男の娘」であるひでりが参戦したときは男子禁制のきらファンにおいて大きな話題となった(☆5は限定のひな祭りのみ)。

夢喰いメリー8体が実装。本作は参戦状況がかなり特殊なタイトルで、まず主人公の夢路は男性という理由で参戦できていない(このような事例は他にあっちこっちのみか?)。また原作では戦闘員(メリー、エンギなど)と非戦闘員(勇魚、由衣など)がハッキリしているタイトルであるが、本作ではどちらもクリエメイトとして戦闘に加わっている。初期参戦に加わらなかったのはそれが理由だろうか。メリーに関しては☆5だけで5体(恒常2体、限定3体)が実装されており、これは☆5における最多実装記録。

きらら作品の中でも最古参の部類に入る三者三葉はここまで7体が実装。2016年にアニメ化を経験しながらも、きらファン開始後も長らく参戦の報がなかったが、原作完結後にようやく実装される形となった。昨春から実装ペースを加速しており、準レギュラーの実装も次々と果たしている。荒井チェリー先生といえばきらら内外で複数作品を手掛けているが、その間にきらファンでもキャラを描き起こせるのは凄いかと。

同じく7体実装されたタイトルには他にも桜Trickこみっくがーるずあんハピ♪がある。桜Trickは参戦時に春香と優が同時に実装され、同年の水着イベではしずくも実装されたが、そこから2年以上のブランクを迎えた(なお桜Trick原作はこの地点で既に連載終了しており、他誌の他作品もこの間に連載終了している)。そして昨年の水着イベで春香の水着が実装されて以降、再び実装ペースを加速させており、現在に至る。こみっくがーるずにおいてもかおす先生の恒常と限定をそれぞれ1体ずつ実装された後に1年半の長いブランクを迎えていたが、2020年春より順次他のメイン3人(小夢、琉姫、翼)が実装されている。あんハピは2018年7月に参戦、2019年に半年以上のブランクを迎えるものの、参戦から2年弱で主要5キャラが出揃った。ちなみに本作も教師キャラ(本作では小平先生など)が実装されていない。戦闘向きなキャラクターであるだけに少し意外である。

 

《18~24位》レジェンド作品の実装数が少ない理由とは?
18位~34位 ※2021年6月1日現在
順位 作品名 実装数 参戦日 空白開始 空白終了 空白日数 備考
18 ひだまりスケッチ 6 2017/12/11 2020/7/29 2021/6/1 307 初期参戦
最長空白更新中
18 キルミーベイベー 6 2018/1/22 2018/12/27 2020/4/14 474  
18 はるかなレシーブ 6 2018/8/30 2018/8/30 2019/7/3 307  
18 アニマエール! 6 2018/11/21 2018/11/21 2019/12/11 385  
22 まちカドまぞく 5 2019/9/11 2020/12/11 2021/6/1 172 最長空白更新中
23 けいおん! 4 2018/7/23 2019/8/8 2021/6/1 663 最長空白更新中
23 幸腹グラフィティ 4 2020/3/13 2020/8/12 2021/1/27 168  
作品名 恒常 限定
ひだまりスケッチ 《3体》ゆの、宮子、ヒロ 《3体》ゆの【クリスマス】、宮子【クリスマス】、ゆの【水着】
キルミーベイベー 《3体》折部やすな、ソーニャ、呉織あぎり 《3体》やすな【お正月】、ソーニャ【ハロウィン】、あぎり【お正月】
はるかなレシーブ 《4体》大空遥、比嘉かなた、トーマス・恵美理、遠井成美 《2体》クレア【ハロウィン】、遥【温泉】
アニマエール! 《2体》鳩谷こはね、猿渡宇希 《4体》虎徹【クリスマス】、ひづめ【メイド】、花和【ホワイトデー】、こはね【ブライダル】
まちカドまぞく 《1体》吉田優子 《4体》桃【クリスマス】、シャミ子【運動会】、ミカン【水着】、リリス【第2部】
けいおん! 《2体》平沢唯中野梓 《2体》澪【バレンタイン】、唯【水着】
幸腹グラフィティ 《2体》町子リョウ、椎名 《2体》きりん【運動会】、リョウ【水着】

続いては、実装キャラ数が4~6体の作品について取り上げる。なおここで挙げている作品のすべてが冷遇されているわけでは無く、特殊な事情で参戦数が少ない作品もいくつかあるために注意。

18位(6体)にはひだまりスケッチキルミーベイベーはるかなレシーブアニマエール!の4作品が入った。ひだまりはきらら初のアニメ化作品ということで、初期集合絵でゆのっちがセンターポジションに立っていたり、メインストーリー第1部1章を飾るなど「代表作」としての特別な待遇を受けていた。しかしその後の実装状況は厳しいものとなっており、サービス開始から9か月後で2体目となる☆5宮ちゃんが実装、限定では1年後のクリスマスイベで登場したゆのが初めてだった。その後はヒロの恒常☆5と、宮ちゃん、ゆのの限定が1体ずつ実装されたのみに留まっている。理由としてはひだまり原作の連載が続いている他、蒼樹うめ先生が「まどマギ」関連のイラストも多く手掛けるため、少なくなっていると思われる。

キルミーベイベーはサービス開始直前に参戦が発表され、いわゆる「最初の後発組」として参戦した(参戦発表の告知動画も別個に作られている)。2019年には1キャラも実装されないなど厳しい時期もあったが、2020年にはあぎりさんの☆5初実装を含め3キャラが実装された。原作では登場する名前のあるキャラクターが全員で4人しかおらず、元々の実装状況が厳しいので、この実装数は十分評価できるものであろう。残る未実装キャラは没キャラのみとなっているが、名前が名前だけに果たして参戦はなるのだろうか。

はるかなレシーブ、アニマエールはいずれもアニメ放送のタイミングで参戦が発表。はるかなは初期実装後からしばらく空白の期間を置いて、メインとなる4人が全員☆5参戦を果たしている。アニマエールに関しても、初期実装から長い空白の期間を挟んでいたが、2019年末より実装ペースを加速している。ちなみにブライダルイベでこはねが2度目の実装を果たすまで、主要5人が1キャラずつ実装されていた。

 

22位に入ったまちカドまぞくは現在、☆5は5体の実装に留まっているが、昨冬の2部開幕で「ごせんぞ」ことリリスが実装され、メイン4人が出揃った。メインキャラが早いうちに出揃ったという点はアニマエールと共通する。一方で参戦時のシャミ子が実装されて以来、1年半以上恒常の☆5が実装されていない(桃の恒常も未だ未実装)。これは限定キャラを1体でも実装したタイトルの中で、恒常に限ったブランク日数がひだまりに並び全作品最長となっている。ただしアニメ2期の放送を控えているため、あまり心配する必要はないだろう。

 

けいおん!はこれまでに4体が実装。ひだまりと並び、きららを代表する作品のひとつに数えられているが、初期参戦には選ばれず、2018年の夏に参戦した。参戦が遅れた理由はおそらくごちうさと同様に、切り札としての役割を担われたからだろうか。参戦ペースもゆっくりで、約2年前に実装水着の唯以来、新規実装の報はない。考え得る理由として、きらファン参戦直後にかきふらい先生が「けいおん!Shuffle」の連載を開始しており、こちらに追われているからと思われる(が、他の作者も連載と並行して書き下ろしているので他に理由があるかと)。

同じく4キャラが実装されている幸腹グラフィティも、アニメ化済み作品ながら参戦が昨春と比較的最近だった。こちらもキルミーと同様に登場人物が少ないという事情を抱えているが、参戦から1年足らずで主要3キャラの☆5が出揃った。

 

《25~34位》参戦から日の浅い作品や未アニメ化勢について
18位~34位 ※2021年6月1日現在
順位 作品名 実装数 参戦日 空白開始 空白終了 空白日数 備考
25 ハナヤマタ 3 2018/5/30 2018/8/15 2020/5/14 638  
25 GA 芸術科アートデザインクラス 3 2019/4/11 2019/4/11 2020/6/23 439  
25 恋する小惑星 3 2020/6/9 2020/3/13 2021/2/10 334  
28 あっちこっち 2 2020/9/10 2021/1/14 2021/6/1 138 最長空白更新中
28 球詠 2 2020/10/13 2020/6/9 2021/4/14 309  
30 棺担ぎのクロ。~懐中旅話。~ 1 2019/4/11 2019/4/11 2021/6/1 782 全作品中最長の空白記録(更新中)
30 はるみねーしょん 1 2019/10/8 2019/10/8 2021/6/1 602 最長空白更新中
30 おちこぼれフルーツタルト 1 2020/10/13 2020/10/13 2021/6/1 231 最長空白更新中
30 ぱわーおぶすまいる。 1 2020/11/11 2020/11/11 2021/6/1 202 最長空白更新中
30 こはる日和。 1 2020/11/11 2020/11/11 2021/6/1 202 最長空白更新中
作品名 恒常 限定
ハナヤマタ 《2体》関谷なる、西御門多美 《1体》ハナ【水着】
GA 芸術科アートデザインクラス 《1体》山口如月 《2体》キョージュ【七夕】、ノダミキ【ハロウィン】
恋する小惑星 《1体》木ノ幡みら 《2体》みら【バレンタイン】、あお【ホワイトデー】
あっちこっち 《2体》御庭つみき、片瀬真宵  
球詠 《2体》武田詠深、川口芳乃  
棺担ぎのクロ。~懐中旅話。~ 《1体》クロ  
はるみねーしょん 《1体》細野はるみ  
おちこぼれフルーツタルト 《1体》桜衣乃  
ぱわーおぶすまいる。 《1体》篠華まゆ  
こはる日和。 《1体》小野坂こはる  

最後に、実装☆5キャラ数が3体以下の作品について挙げていく。これらはハナヤマタを除き2019年以降に参戦した作品であり、参戦してから日の浅い作品も含めているため、ここに載っている=冷遇とは限らないので注意。

 

恋する小惑星GAはこれまでに3キャラが実装。恋アスはアニメ化のタイミングで実装が発表されていたが、ゲーム内での参戦は6月までにずれ込んだ(コロナの影響と思われるが、この間復刻での穴埋めは1イベント(三者三葉イベ)のみであり、他の理由も考えられる)。これまでに実装されているのは恒常みらと、今年のバレンタイン&ホワイトデーイベでのみらあおのみである。登場人物も比較的多く(メイン5人にすずや後輩組など)、ポテンシャルの高い作品ではあるが、現状3キャラのみでは心許ない。GAもアニメ化タイトルのひとつではあるが参戦は2019年の春とやや遅めで、実装キャラも3キャラの留まっている。主要5キャラの☆5がまだ出揃っていない(トモカネとナミコさん)の他、準レギュラーにあたる美術部員は参戦の報さえまだ届いていない。

 

2キャラのみ実装のタイトルにはあっちこっち球詠がある。前者は2012年にアニメ化されながらも長らく参戦の報が無く、昨秋にようやく参戦を果たした。本作の実装が遅れた理由としては、他作品と比べても男性キャラの出番が多く、それがきらファンの男子禁制の原則から外れていたからであろう。晴れて参戦を果たしたものの、今後もこれまでのケースから女子組3人の実装に留まるかと思われる。球詠はアニメ化と同じタイミングで実装。野球を題材にしてるだけあって登場人物は多いが、本作への参戦を果たしたのは☆5で2キャラ、☆4を含めても3キャラのみである(詠深とバッテリーを組む珠姫も☆5は未参戦)。恋アス同様ポテンシャルの高いタイトルではあるが果たして。

 

浜弓場双先生が原作のハナヤマタおちこぼれフルーツタルトはそれぞれ3体、1体が実装。おちフルに関しては実装からまだ時間が経っていないため仕方がない部分もあるが、ハナヤマタは実装から3年が経過してもなお3体しか実装されていない。理由としては多忙だからと考えることもできるが、個人的には本作のよさこい要素ときらファンの季節イベントがマッチしにくいからか(ハロウィンやクリスマスなど西洋のイベントはハードルが高いが、お正月や七夕など東洋のイベントならまだ可能性はあるか?)。

最後に未アニメ化作品について。2019年春からは未アニメ化作品にも門戸が開かれることとなった。一定の人気を持つ棺担ぎのクロはるみねーしょんぱわーおぶすまいる。こはる日和。の4作品が参戦を果たしているが、いずれも参戦時の1キャラの実装に留まっており、特にクロに関しては2年以上のブランクが開いている(これは最長ブランク記録でもある)。いずれの作品も恒常のみの実装なので、せめて限定1体だけでも追加参戦の報を。

 

今後の展開を(勝手に)予想

これまでに実装されたキャラの数や参戦間隔をまとめると、ほぼ全ての作品で半年以上のブランクを迎えているという点に気付く。実装数の多いきんモザゆるキャン等でも2019年に大きなブランクの時期があり、現在はけいおんとひだまりがまさにその状況となっている。原作者さんのお仕事次第にもよるが、今あまり実装されていない作品も過去の事例から、今後また実装数が増えてくるのではないかと思う(うめてんてーまどマギ映画やマギレコの仕事が残っているから、今後も難しいか?)

今後の予想としては、10周年を迎えたごちうさで本作でも記念イベントの類が開催すると思われ、実装ペースも近く再び早まると予想。第2部OP映像の最後では既に実装されたまぞくの他にもゆるキャン、キルミー、スロスタ、ブレンドS、けいおん、こみがのキャラが顔を出しており、これらのキャラが今後救われるのは間違いないであろう。また上述の法則から、2部OPには含まれていなかったハナヤマタやおちフル、恋アスも半年以内に何かしらのキャラが実装されるのではないだろうか。

 

最後に

きらファンの参戦状況をデータ化して比較すると、作品別の格差状況が改めて浮き彫りになったと共に、数値で可視化することで作品ごとの優遇度をより細かく確認することができた。

今後もきらら作品のアニメ化や話題作の登場で、他ソシャゲが抱えるネタ切れの問題にはあまり困らないのはオールスター作品である本作の強みである。今後もアニメ化が決まったタイトルを中心に新規参戦の報がぞくぞくやってくると思われるが、これまでに実装されてきた作品やキャラクター、特に実装数の少ない作品にも目を向けて、それぞれの作品のファンの期待にも応えられるような運営をして欲しいと思っている。

 

公式サイト

kirarafantasia.com

twitter.com

*1:きららファンタジアのオリジナルキャラクターはこれに含まれないが、便宜上クリエメイトとする

*2:きらファン衣装のフィギュアが発売されたのは、彼女の他はチノとココアのみ。カレンも発表されていたがその後立ち消えになった模様?

*3:その限定も水着およびメイドのイベントのみで、いずれも年中行事に因むものではない

アイキャッチ画像をリニューアルしました。

こんにちは、小路あかりです。昨日から本日にかけて、本ブログで使用しているアイキャッチ画像(サムネイル)をリニューアルしました。今後は、内容に合わせて4つのアイキャッチ画像を使い分ける予定です。

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まずは白いアイキャッチから。こちらは雑記やゲーム、アニメの考察記事などで使います。他アイコンとの共通事項ですが、サイズは統一しています。

 

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黒いアイキャッチ画像は、炎上系や時事系の記事を中心に使う予定です。

 

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緑にサッカーのピッチを描いたものは、サッカー関連記事(ユニフォームレビュー、試合レポートなど)で使用します。フォトライフには文字有りのも上がっていますが、本ブログではこちらで統一します。

 

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最後に、赤地のアイキャッチ画像はアニメの感想記事で使用します。ただし、取り扱っている作品のスクショが入ることもあります。

生存報告

最近はてなブログでの更新が滞り気味なので、本ブログの読者に向けて生存報告します。

 

活動場所について

こちらでは報告していなかったのですが、3月末に「note」でのアカウントを登録し、そちらでも記事を書くようになりました。現在、文字数が比較的少なくなりそうな話題についてはnoteで更新し、アニメ感想や調べ物系の記事は本ブログで上げるように使い分けています。よろしければnoteでもフォローをお願いします。

note.com

 

お詫び

以前本ブログで冬アニメの感想を上げると書いていましたが、諸事情につき見送らせていただきました。楽しみにしていた方々には申し訳ありませんでした。その代わり、冬アニメの採点をこちらにまとめています。春アニメについては上げます。

docs.google.com

 

今後の予定について

かなり大雑把です。また構想レベルの企画も混じっているので、すべて上げるとは限りません、悪しからず。

  • 春アニメ感想・・・7月上旬うp予定。
  • 海外サッカーユニフォームレビュー・・・時間が取れそうなので久々にやります。今回はプレミアリーグではなく、5大リーグの主要クラブに焦点を当てて企画中。8月下旬までにうp予定。
  • ソシャゲの統計・考察系記事・・・「きらファン」について1~2本ほど。7月中旬までのうpを予定。

【サッカー】欧州スーパーリーグ肯定論についての私見。

先日某所から見つけたこの記事。見出しを見た瞬間、怒りというか呆れの感情がまず最初に出てきた。

president.jp

 

これは昨日「プレジデントオンライン」で上がった記事。普段から頓珍漢なことばかり書いていることで有名な経済系のニュースサイトだが、今回はサッカー界に巨大爆弾を投下してきた。

まず結論からして、ここで書かれている内容には到底同意できないし、サッカー界を知らない人が下手にサッカーの話題に触るとこうなる、のお手本のような記事だったと思う。欧州スーパーリーグは150年以上醸成してきたサッカー文化の否定そのものだから。

 

①CLのビッグマッチは「数年に一度実現」するからこそ面白い

まずは記事2ページについて。記事内ではレアル対ユーベが見たくないのか?と述べているが、確かにビッグマッチだし、(個人的には嫌いなクラブ同士のカードではあるが)見たくないと言えば嘘になる。しかしこういうカードは数年に1度実現してこそ価値があるものである。こういったビッグマッチが人為的に毎年ないし何度も成立しては、短期的には面白そうには見えても、「必ず数回の対戦が実現する」という安定感が逆に飽きを生まれさせる。サッカーのトップリーグや国際大会は成り上がりや凋落があるからこそ、ドラマや盛り上がりが発生する。

記事では他にも、プレシーズンマッチが興行的に成功した事実を踏まえてスーパーリーグを開催すべきだという主張がみられるが、前述のようにスーパーリーグが盛り上がるのは始まって数年間だけだし、高額なチケット料金からくるサポーターの経済的負担から確実に空席が生まれ(またはチケットの値下げで客単価が落ち)、長期的に見ればスーパーリーグの参加クラブが共倒れする未来しか見えないのである。そもそもプレシーズンマッチは中々実現しない「プレミアム感」があるからこそ儲かるのだから。

 

Jリーグに話題性がない→人気は拡大中。メディアにも責任あり

記事2ページから後半にはJリーグにも触れている。どうやら筆者は最近のJリーグは魅力が無いらしい。たぶんJリーグバブルをモロに浴びたからそう感じているだけだろう。バブルは所詮バブル。

そもそもJリーグの平均入場者数は2019年に初の2万人を達成しており、その人気は確実に拡大している。経営面でもDAZNの巨額放映権マネーにより賞金等が一気にかさ上げされ、同時期に楽天(2014年、神戸)やメルカリ(2019年、鹿島)などの大企業の経営参画で潤沢なマネーを手にしているクラブが出現しており、その結果として神戸のイニエスタや元鳥栖トーレスの移籍が実現している。成績という面でも、かつてはアジアを相手に全く歯が立たなかったが、近年は浦和レッズ鹿島アントラーズの優勝、そして昨季のヴィッセル神戸の初出場でベスト4入りなど、結果を残している。Jリーグという市場とその盛り上がりが、バブル崩壊後の90年代末はもちろん、2ステージ制に頼らざるを得なかった7~8年前より拡大しているのは紛れもない事実である。

ではなぜ話題性が無いと言い張るのか?それはJリーグを無視するTV局をはじめとしたメディアの責任である。大手民放は日本代表くらいしかサッカーを取り上げず、スポーツコーナーといってもだいたいプロ野球だけ。さらに朝のニュースに至ってはスポーツコーナーの縮小すら見られる。現代のテレビの主な視聴者層が中高年であることを考えれば90年代に開幕したJリーグに需要が無いのはわからなくもないが、そういった情報しかキャッチしていなければ、「Jリーグに話題性がない」と思えるのはある意味必然ともいえる。

 

④日本のUEFA加盟にはもちろん反対。デメリットが大きすぎる

次に、日本のUEFA(欧州サッカー連盟)加盟主張について。これに関しては反対だし、それ以前にまず現場からの同意が得られないと思う。欧州サッカー市場は日本やアジアのサッカー市場よりはるかに大きいのは記事中でも語られているが、問題はここからである。選手の心身と、クラブの財政を無視していないか、である。

他協会から移籍した例としてまずイスラエルが挙げられているが、これはどちらかというと政治的な問題で「そうせざるを得なかったため」である。イスラエル宗教的・民族的背景から中東の多くの国と敵対的な関係にあるために、かつては対戦を拒否させられるといったケースがあった。イスラエルは国際問題の末にAFC(アジアサッカー連盟)から除名された後、W杯予選等に出るために、OFC(オセアニアサッカー連盟)に一時的に加盟していた。しかしイスラエルからオーストラリアからの距離は最短で約12000kmを超える長大距離で遠征費や選手の心身的負担が大きいため、1992年に現在のUEFAに加盟した。

オーストラリアについては2006年にAFCに転籍しているが、こちらはオーストラリアのサッカーのレベルアップなどが目的である。日本とオーストラリアの距離は6000kmと長めである。しかし日本がもしUEFAに加盟するとなると、UEFA加盟国の中でも東に位置するトルコですら8000kmを超える。西ヨーロッパ諸国への遠征となると、10000kmを超えてしまい、東京発でも乗り継ぎ込みで15時間超の長大フライトとなる。これをCLや代表のために1ヶ月に何度も移動を繰り返せば、クラブの財政は疲弊するし、選手がベストパフォーマンスを出せるはずもないのである。

ということもあり、現場からの同意が得られるわけも無いのである。お金のために、選手の心身が削られたり、クラブが存続の危機に陥るのは、いちサッカーファンとして見たくないのである。

 

スーパーリーグアメリカナイズな発想。サッカー文化への冒涜だ

最後に、筆者はサッカー文化について何も理解していないという点である。文全体から見ても、「金こそが正義!選手?文化?知らんなw」としか思えないのである。確かにに資本主義である以上お金を稼ぐことは重要であり、Jリーグの平均年俸や移籍金が欧州主要リーグから突き離されているのは日本サッカーにおける大きな課題である。

だからといって、サッカー文化を破壊していいということにはならない。クラブが生まれた場所である「ホームタウン」重んじ、クラブ間「格差」を容認し、その中で生まれる「ジャイアントキリング」がひとつのエンターテインメントとして成立している欧州サッカー。一方でスーパーリーグの運営資金を提供していたとされるアメリカのスポーツでは、不振に陥れば移転もある「フランチャイズ」の下で活動し、「戦力均衡」と「厳しい移籍制限」ですべてのチームが均等に強くなれる環境を敷いてきた*1スーパーリーグは最高の戦力を整えたチームだけが閉鎖的に争うコンペティション。欧と米でまるっきり違うスポーツ文化を、「お金のため」に押し付けるのは、経済性以上にクラブや現場、市民の心情を逆撫でしている他ないのである。

 

今回は以上とします。私の応援しているリヴァプールおよびインテルは一度欧州スーパーリーグへの参加を表明して、その後取り下げました。両クラブの参加取り下げを評価すると共に、一度は参加を表明したことについては現在も(クラブフロントに対する)不信感を抱いております。またJリーグでは近年「プレミア」ディビジョンの創設が検討されていますが、「14クラブ」という中途半端なチーム数による試合数の増大化への不安や、外国人枠を撤廃してもACLへの影響(現在は3枠+アジア枠1)が避けられないこと、そしてプレミア化という理想だけを掲げて実際に儲かるかという算段が見えてこないため、反対を表明します。

*1:ちなみにアメリカのサッカーリーグであるMLSも、同国のビジネスモデルに倣い1ディビジョン2地区制やドラフト制度などを敷いている。

『モンスターハンターライズ』プレイレポート

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先月Switchで発売された「モンスターハンターライズ」を遊んでみての感想を軽く書いていこうかと思います。なお執筆地点の進捗はナルハタタヒメを討伐し、HRを開放した所です(追加コンテンツは後日、別記事で扱う予定です)。

 

良かった点

①「ガルク」「翔蟲」による高速化などでストレスフリーが加速

従来のMHシリーズはハンターとモンスターが共にモッサリとした動きで重厚感のある狩りを実現していたが、一方でスピード感に欠けており、また素材を収集するために何度も狩猟しなければならないことから苦痛に感じられることがあった。その問題を解決するために前作「MHW」および「MHW:I」ではアイテム取得スピードの高速化やサブキャンプの実装、フィールドのシームレス化などを実装し、狩猟時のストレスフリーを実現した。

今作においてはそれがさらに加速する形となった。まずは新要素である「オトモガルク」では、乗ることでフィールドを高速に移動できるようになった。毎回の狩猟時の移動は非常に面倒くさかったので、この面を大きく改善したのは良かった。また「翔蟲」システムも新たに登場し、これをワイヤーアクションのように操ることにより従来シリーズでは上ることのできなかった高所へ容易に上ることが可能になった。これらの存在が、フィールド移動のさらなる自由化と高速化を実現した。

後述する狩猟面での高速化も含め、旧来シリーズが持っていた「重厚感」は失われることとなったが、高速な移動手段を手に入れたことと自由度の上昇でフィールドの奥深さが増したのは大きく評価したい。

 

②「鉄蟲糸技」でアクロバティックな狩猟を実現

ゲームスピードの高速化は移動関連に留まらず、狩猟面でも顕著に表れた。翔蟲を利用した鉄蟲糸技は1度使うと連続して使うことはできないデメリットはあるものの、タイミングよく使用すれば操竜に必要な条件を蓄積させたり、モンスターの攻撃を見切って大ダメージを与えたりなど狩りを優位に進めることができる。鉄蟲糸技による大ダメージもあり、これを狩猟中に何度使ったかでクリアタイムが大きく変動するほど本作の核を担っているシステムだと感じた。新要素をしっかり狩りに溶け込ませているの良いですね。

とはいえ攻撃用に使いすぎると被弾時に回避できず、連続して被弾するリスクもあることから、被弾時の回避用として翔虫を残すか、または翔虫を積極的に攻撃に生かすなど戦略性が生まれているのは非常に良いと思った。

 

③「MHW」比でシステムが簡略化。プレイヤー裁量による狩りがやりやすくなった

シームレスな狩りを実現している点においては「MHW」から変わらないものの、前述した新システムと、MHWにあった「スリンガー」「導蟲」「痕跡集め」「クラッチクロー」などの煩雑なシステムをオミットしたことで、「MHXX」以前のシンプルな狩りに回帰したと感じた。

個人的にMHWで推されていた「自然を生かした狩り」による要素の多くが、特定の(特にフィールド上の)条件を踏まないとできなかったり、煩雑な操作を要求していたために、結局それをあまり生かすことができなかった。しかし本作では前作からあった「環境動物」を持ち込み可能で自由なタイミングで発動できるようになったり、新アクションの多くが特定のコマンドやルーチンで操作することが可能になった。フィールドの条件にあまり左右されることなく効果的にダメージを稼ぐことができ、結果プレイヤーの裁量で狩猟を進行しやすくなったと感じた。

 

PS4とSwitchの「スペック差」はコミカルな色調でカバー

今や絶滅危惧種となった「グラガグラガ」だが、PS4よりややスペックが劣るSwitchで若干ながら再燃。しかしSwitchはPS4よりグラフィック面で劣ることを認めた上で、MHWでは全体的に多層的で複雑だったフィールドを翔蟲による立体化などでカバーした。色調もMHWでは自然寄りな色調で従来シリーズよりも視認性が悪かったが、本作ではコミカルに仕上げたことにより視認性も確保し、グラフィック面の問題もカバーした。

とはいえ、前作同様暗所では画面を明るくしないとモンスターを感知しにくい。本作では時間の概念が復活したが、夜は地表が明るい色に覆われている砂原を除き暗い印象が強い。TVでプレイする場合はTVの明度設定で何とかなるものの、携帯モードでプレイするときは画面の小ささも相まってやや厳しい。

 

良くなかった点

①「発売地点での」ボリュームの薄さ。高速化の弊害?

発売当初から指摘されているように、本作はボリュームが薄い。最初この声を耳にしたときは「MHWもアイスボーン出るまでボリューム薄かっただろいい加減にしろ」と感じてはいたものの、クエストを消化していくうちに、本作のボリュームの薄さを認めざるを得なくなってきた。

ゲームのボリューム自体はアイスボーン実装前のMHWと大差ないと思う。ただMHW以上に薄いと感じたのは、やはりゲームスピードの高速化が原因にあると思う。前作は導蟲集めたり広大なフィールドを徒歩で歩いたり濃厚なストーリーを読んだりなどで狩猟時のボリュームの薄さをカバーできていた。しかし本作は新要素によって移動手段が高速化しモンスターの位置も初見時から分かるようになったり(旧シリーズの自動マーキングがデフォルトで実装)、そもそもストーリーもMHWよりも力が入っておらずMHP3に毛が生えた程度だった。

ボリュームが薄いと感じたのは前作「MHW」以外にも、おそらくシリーズで一番濃かった「MH4」の影響もあるかと。本作は発掘装備やギルドクエストといった究極のエンドコンテンツで最終的に300時間を超えるプレイ時間を重ねることとなったが、本作は50時間足らずで早くもやることが少なくなっている。

 

チャージアックスの弱体化。MHP系統は「反チャアク」?

僕は初登場した「MH4」からずっとチャージアックスを使っています。前作MHWで超強化され、MHW:Iでも若干の弱体化がありながらも斧強化でカバーした。しかし本作はまず斧強化が入れ替え技に内包される形で剣強化と共存できなくなり、ただでさえ長い剣強化へのチャージ時間も延びた。しまいには超高出力もダメージ数と攻撃範囲の両方で大きく弱体化した。鉄蟲糸技でこれまでチャアクの欠点だった盾強化や剣強化を一瞬で済ませることは大きかったものの、火力面では総じて弱体化を食らう形となり、MHWのように無双できるような強武器ではなくなった。

チャージアックス自体が非常に弱かったMH4からずっと使い続けていた僕だけど、後述する太刀が極めて強く、あからさまな弱体化を受けたチャージアックスをわざわざ使う必要性も薄くなったことで、本作はあまりチャージアックスに触らずにいる。

なおチャージアックスを巡る強化・弱体化問題にはある共通点が存在する。それはMH4MHWなどの「ナンバリング系統」では(初登場して試行錯誤段階だったMH4を除き)強く、MHXや本作のようにMHPシリーズスタッフが主体となって製作している「MHP系統」では総じて弱い点である。MHP系統で何故弱体化されるかについては不明だが、近年のMHPシリーズが「狩技」「入れ替え技」などで狩りの多様性を推進しているのに対し、切断とスタン(榴弾ビンのみ)の両方をこなせるチャアクの「何でもできる強さ」がマッチしないからかもしれない。

 

③「当たり判定」のさらなる悪化。MHP2以前の水準まで下がる

MHシリーズ(に限らずアクションゲーム全体)が抱える、「当たり判定」問題。MHP2G以前はガノトトスの亜空間タックルやティガレックスの突進に代表されるように、画面に映っている動作とプログラム上の判定が乖離しており、時にハンターがその判定によって謎の死を遂げたりと大きな問題となっていた。フォーマットが一新されたMH3系統では当たり判定の見直しが図られたことで一応の完成形を見せ、MH4、MHX系統でも立体化に対応しつつも理不尽な判定は極力排除されるようになった。

しかし厳格な当たり判定は再度フォーマットが一新されたMHWから再び怪しくなり、そして今作は理不尽判定が連発している。代表例としては、体験版からの懸念事項だったタマミツネのプレス攻撃。尻尾近くに近付いただけでも思いっきり吹っ飛ばされるのは一体どういうことなのか。またMHWで死に技とかした飛竜の尻尾回転も本作では脅威度が再び増した。しかし明らかに画面の移りと大きく異なる判定をするモンスターが多いような気がする。これではMHP2G以前の理不尽判定の復活ではないだろうか。

 

④打ち上げ攻撃をはじめとする「フロンティア化」

本作に登場する古龍は一部の攻撃にハンターを打ち上げるような効果を持っている。打ち上げ中に通常の被弾と同様に翔蟲を使うことで追撃を阻止することは可能なものの、大ダメージは避けられず、また隙の大きさから翔蟲を使っても追撃を回避できないといったことがある。ここまでは特に問題ないとは思っていたが、従来ベリオやクシャなどごく少数だった打ち上げを、終盤のほとんどの古龍が使うようになり、またバリエーションも増加したことにより、非常にストレスがかかるようになった。

また、新モンスターやMHWの続投組は旧作モンスターと比べて、一つ一つの行動に速い印象がある。旧作なら速い印象の強かったティガレックスやナルガクルガも、登場作品の多さから行動を見切りやすいと感じることもあるが、やはりマガイマガドの怒り状態のラッシュを見てしまうと、非常にモッサリと動いている印象が強い(ラージャンは例外)。これまでに挙げた打ち上げ攻撃の多彩化やモンスターの高速化から見ても、「MHF」の影響を悪い意味で受けちゃったのかなとしか思えないのである。当のMHFは既にサービス終了していることから、本作にFスタッフが絡んでいた可能性は十分あるだろう。こうなったらもう開き直って、本作にFオリジナルのモンスターを出してもいいんじゃないですかね?

 

良くも悪くもな点

①「百竜夜行」、それエンドコンテンツにします?

本作の目玉要素である「百竜夜行」。タワーディフェンスゲームの要素をモンハンに持ち込んだ、というよりは従来作の終盤に来る大型古龍戦の連戦型で改組した感じだった。世間の評判は最悪ではあるが、通常の狩猟にはない独特の緊張感があって今段階ではそこそこ楽しめている。

百竜夜行をクリアすると専用の報酬(百竜撃退の証)を獲得でき、これを用いて武器をさらに強化することができるまでは良い。ただ終盤になると撃退の証を護石を使って最強の護石を生成していくのだが、正直これをエンドコンテンツ的なポジションに持っていくのは少々微妙な気がする。本作に限った話ではないけど、過去に発掘装備や探索などを実装した本家系統と比べMHP系統はエンドコンテンツ作りがあまり上手くないような気がする。

 

②「太刀」強すぎ問題

MHXあたりからずっと強武器の一角として挙げられている太刀だが、本作は特に強さが際立っている印象があった。下位の多くのクエストを太刀で回ったのだが、扱いやすさの割に高い一発の火力、そこそこ早い納刀速度、鉄蟲糸技のカウンターのダメージ稼ぎ、しまいには初期装備に設定される始末。太刀に対するあからさまな優遇、使用者としては嬉しい限りだが、武器選択の幅を狭めかねないような気がする。

 

③「よく喋る」今作のハンター、助けになるけどうるさいことも

従来シリーズのハンターといえば攻撃した時や被弾したときに声を出す程度だったが、本作のハンターは本当によく喋る。モンスターが大ダメージを負わす攻撃をする前にはプレイヤーに注意を促すセリフを発するようになり、これにより従来よりも攻撃がかわしやすくなったところまでは良かったが、やはり必要以上に喋るところが遊んでいくうちに癪に障ってくる。まぁ設定でオフで出来るのでいいんですが。ちなみにNPC声優陣は(カプコン公式はあまり推していないものの)豪華陣容で、良くも悪くもソシャゲっぽくなったなあと。

 

最後に

ここまで遊んできた地点で気になった所は以上です。従来シリーズに無かった爽快感があって楽しめてはいますが、同時にいくつもの細かな仕様に不満があるのが現状です。良いゲームではあるけれど、エンドコンテンツについては期待はできないようなので、長く遊べるかについても不透明です。モンスターの強さや武器の格差問題については、定期的な無料アップデートや、G級アップデートによる修正を望むところです。

Jリーグユニフォーム史【1992-2021】

今回はJリーグのユニフォームの歴史を振り返ってみたいと思います。今回はクラブチームのユニフォームに焦点を当てるため、日本代表は基本的に扱いません。

 

本編

⓪日本サッカーのユニフォーム前史

90年代初頭まで日本サッカーはアマチュアであったため、高校サッカー関係を除き資料があまり出回っていない。日本初の本格的なサッカークラブである読売サッカークラブ(現:東京ヴェルディ)では、YOMIURIのロゴを胴部前面に出し、80年代には背ネームを採用していたことが天皇杯決勝の動画などで確認されている。当時のJSLは固定番号制を採用していたために、背ネームの掲示が可能だった。当時読売のライバルだった日産自動車(現:横浜F・マリノス)も背ネームを採用していた。ただしJ開幕前後に背ネームは一旦廃止された。

当時アマチュアで存在感を放っていた読売クラブ日産自動車はプロ化以降も同じチームカラーを採用した。一方で古河電工(現:ジェフ千葉)は青と水色の縦縞だったがプロ化を機に黄色と緑に変更し、マツダ(現:サンフレッチェ広島)は紺と白の縦縞だったがこちらもプロ化を機に変更し、現在の紫に変更した。1994年以降に参入したクラブもプロ化を機に、目立ちやすいカラーに変更したケースが多々存在する*1

 

Jリーグ発足と開幕まで(1991~1993)

Jリーグのユニフォームが最初にお披露目されたのは1992年5月のこと。このとき初年度の参加クラブにあたる「オリジナル10」も同時に発表された。開幕からちょうど1年前のことであった。

このとき発表された10クラブのユニフォームは、Mizuno(ミズノ)が全クラブを担当するというものであった。一社独占提供による強力なマーケティング体制が敷かれ、各クラブのデザインも当時の情勢を反映した派手なデザインであった。ユニフォーム構造に関しても、シャツはダボダボで、パンツ(ショーツ)は現在のものよりかなり短い、いわば「短パン」そのものであった。一方で、Jリーグの開幕に先駆けて開催されたナビスコカップ(現・ルヴァンカップ)ではMizunoではなく、各クラブがサプライヤーを選択することができた。これはMizunoがリーグ戦に限って独占供給契約を結んでいたためである。

J初期のユニフォームの特徴はサプライヤーの一社独占契約のみならず、番号とエンブレムにも他国にはない特徴があった。

一つ目は現在も続いているJリーグユニフォームの特徴として、胸番号を掲出している点である。クラブサッカーではアメリカのNASLでしかみられなかった特徴*2であった。胸番号の採用理由としては同年から代表ユニフォームで胸番号が採用された説(日本代表も同年採用)、プロ野球説(1992年当時、セパ12球団すべてで胸番号を掲出していた)などが挙げられる。胸番号の掲出はリーグの必須規定となり、以後2018年まで続いた。また開幕当初よりパンツ番号も導入している。代表チームではすでに定着していたが、海外主要リーグで定着するのは90年代半ばであり、Jリーグは世界よりやや先駆けた形となる。パンツ番号を右側に掲出する規定も、開幕当初より変わっていない*3

二つ目はエンブレム。開幕当初発表されたのはロゴデザイン(エンブレムではなく、文字主体の意匠)とクラブマスコットがクラブを表すアイコンとして使用されており、TVや新聞などの各メディアはこれらでクラブを識別していた。現在はエンブレムがクラブの意匠としてもっともポピュラーなものだが、この頃はロゴやマスコットと比べてあまり強調されておらず、エンブレムの使用状況も現在とは異なるものだった。V川崎横浜MJSL時代の流れを汲むエンブレムを使用しており、市原や浦和はJリーグ開幕に合わせて新たにエンブレムをデザインした。浦和の旧エンブレムは当時の運営法人名に由来する「MITSUBISI URAWA FC」で、特に開幕のごく初期はエンブレム一部に三菱ロゴをあしらうなど企業色の濃いものであった。一方で横浜Fや清水はクラブフラッグの一部を切り取ったような意匠をそのままエンブレムとして採用した。そしてG大阪と名古屋は、クラブマスコットをそのままエンブレムに採用した。鹿島と広島は特殊なケースで、鹿島は最初の2~3年間はクラブロゴのみを掲示しエンブレムは掲示せず。広島に関してはクラブフラッグに描かれていた3本の矢をエンブレム代わりに使用し、これは2004年まで続いた。

 

Jリーグ開幕とMizuno1社時代(1993~1996)

1993年5月にJリーグが開幕。カラフルで派手なユニフォームを身にまとった選手がピッチ上で躍動した。

開幕から4年間は先述の欧州サッカーで導入されていた「変動番号制」を導入。変動番号制の導入理由は番号で選手のポジションを把握して欲しいからとされている。ただしこれは当初から試験的な導入であり、1997年よりJSL時代で採用されていた固定番号制に戻している。

先述のように、リーグ戦ではMizuno製ユニフォームが使用された一方、カップ戦では各クラブが個別に契約したサプライヤーのユニフォームを着用し、1シーズンでそれぞれ異なるユニフォームが使用された。これは1994年以降にJリーグに参戦したジュビロ磐田柏レイソルなどにも適用された。一社提供は独占供給契約が終了する1996年まで続いており、翌1997年からはリーグ戦用とカップ戦用で同一のユニフォームが使用されるようになった。なおユニフォームの変更時期も現在とは異なり2年に1度(浦和、鹿島など)か、一度も変更しない(広島、市原など)のどちらかであった。

当時のスポンサーの掲示箇所は胸1か所、背1か所、袖1か所のみであった。開幕直後ということもあり、掲出スポンサーは大企業が占めた。また開幕年にスポンサーを掲出していなかった鹿島アントラーズ名古屋グランパスはチームロゴを掲出していた。名古屋グランパスに関しては大株主のトヨタが企業色が濃くなるとして胸スポンサーでの掲出を拒否していたが、胸部が寂しくなるとの理由でチームロゴを掲出させたといわれる(ただし、2001年よりTOYOTAロゴを掲出中)。

視認性の観点からアウェイユニフォームも導入されているが、初期のJリーグでは現在では見られない出来事もあった。ジェフ千葉(黄色)対清水エスパルス(橙色)では、両チームともホームユニフォームを着用していた。デザインにもよるが、現在では問題になる可能性のある組み合わせである。またサンフレッチェ広島(紫)がアウェイの横浜フリューゲルス(白)戦で、白のアウェイユニフォームしか持参していなかったために、サポーターから紫のホームユニフォームを借りてもらったといった珍事もあった。

ユニフォームでもう一つ忘れてはいけないのが、リーグパッチの導入である。Jリーグでは開幕前の1992年より導入している。一方で海外主要リーグではプレミアリーグUEFAチャンピオンズリーグ(いずれも同年夏に開幕)しか導入しておらず、こちらもJは海外と比べ早い部類であった。ちなみに1994年から導入されたチャンピオンパッチは、現在の金のJリーグロゴではなくヤタガラスが使用されていた。

1993年参入の「オリジナル10」の配色はクラブ毎に分かれており、鹿島はディープレッド、浦和は赤と白と黒、市原(千葉)は黄色、川崎(現東京V)は緑、横浜Mは青主体のトリコロール、横浜Fは白と青、名古屋は赤と黄、G大阪は青と黒、広島は紫であった。当時のシャツ色の被りは赤シャツを採用している浦和と名古屋のみだった。

 

サプライヤー自由化から4スポンサー制の確立へ(1997~2002)

1997年より、リーグ戦ユニフォームのサプライヤーを自由に選択することが可能になった。ただしこの年で掲出が認められていたメーカーはMizunoとadidas、PUMA、UNBROの4社のみであった。このシーズンよりヴェルディ川崎NIKE製のユニフォームの着用を開始したが、自主製作という形での契約となり、公式戦用ユニフォームでNIKEのロゴを掲出することはできなかった(ロゴ掲出の解禁は翌1998年から)。

同年からはJSL時代にも導入していた、選手の背番号を1シーズン固定させる固定番号制を復活した。これにより選手=背番号という形で覚えることができるようになった。ただし当時は連番での番号振りが求められており、永久欠番も認められていなかった。現在ではサポーターナンバーとしてほとんどのクラブが永久欠番に指定している12番にも選手が割り当てられていた*4

この時期になると世界的にショーツの丈が長くなり、Jリーグでは2002年にショーツ左下(背番号が掲出されていない方)への掲出を解禁した。以後しばらく、4か所すべてにスポンサーロゴを掲出することを「フルスポンサー」と呼ぶようになり、一種のステータスにもなった。

その他、2002年には横浜F・マリノスJリーグ初となる3rdユニフォームを投入した。黒地のシャツを採用しており、こちらもJリーグ初である。欧州ではこの時期、マンチェスター・ユナイテッドACミランを中心に3rdユニフォームの導入が活発化していたが、Jリーグでは予算上の問題から導入するクラブは少数にとどまった。

 

④シンプルデザインと背ネームの登場(2002~2006)

2002年5月に日韓W杯が開幕。高温多湿な日本と韓国の気候に対応するため、各メーカーは軽量化とシンプル化に舵を切った。この流れはJクラブにも波及し、特に海外大手メーカーでその流れが顕著に出た。それまで派手だったユニフォームは単色または少数のラインのみで表現されるようになり、それまで多色を採用していたGKユニも単色になった。

背ネームに関しては固定番号制導入以降もしばらく導入するクラブは現れず、アジアクラブ選手権(現:AFCチャンピオンズリーグ)用に限って導入しているクラブがあったが、2001年にガンバ大阪Jリーグの国内用としては初めて背ネームを採用した*5、この背ネームはしばらくG大阪のみが採用していたが2004年以降、J1強豪クラブを中心に広まった。ただしJリーグでは背上部にスポンサーロゴを掲示していたため、ほとんどのクラブは背下部に掲出しており、また「シャツイン」の時代だったため、背ネームの大きさも控えめだった。Jリーグの許可を通せば愛称(三浦知良の場合は「KAZU」、中澤佑二の場合は「BOMBER」)で掲出することも認められている。

FC東京は2008年より背ネームを導入したが、他クラブとは異なり背ネームを上部に掲出し、背スポンサーを下部に掲出していた(当時の規定は「背1か所」であり、「背上部でないといけない」という規定ではなかった)。ただし背下部スポンサーが解禁となった2017年をもって終了し、他クラブと同じ背下部の掲出となっている。

 

⑤新興メーカーの勢力拡大(2007~2011)

2000年代後半あたりから、J2を中心に新興メーカーや中小メーカーと契約するケースが増加した。大手メーカーのテンプレートにとらわれない、独特のデザインを持つクラブが増加した。また同時期には日本で広がりを見せていたフットサルの影響を受けた、グラデーションやアクセントを多用したデザインも増加した。ホームタウンの建築物や伝統模様などに由来したアクセントをユニフォームの随所に加え、地域性を前面に出しているものが多い。一方で横浜F・マリノスはそれまでのadidasからNIKEサプライヤーを変更し、三本線のないシンプルなデザインとなった。この際結ばれた契約金は8年40億円と当時のJリーグでは最高の契約金だったが、4年後にadidasと再び契約を結んでいる。2009年には横浜開港150周年を記念して青白ボーダーのユニフォームを導入しており、確認できる限りではJリーグ初の限定ユニフォームとなった。

ユニフォームの世界的トレンドとしては代表ユニの胸番号の位置変更とシャツ出しがある。胸番号に関しては、2005年までの代表ユニフォームはほとんどの場合、胸中央に掲示していた(例外としては1996年ドイツ代表)が、2006年にadidasが発表した新テンプレートは右胸への掲出が標準となった。日本代表もそれに倣う形で胸番号の位置を移動しており、横浜FMなどJリーグadidas勢も掲出位置を右胸に移した。この流れは2008年以降PUMA、NIKEなどにも波及した(例:ジュビロ磐田(2008、PUMA)、ベガルタ仙台(2009,asics))。もう1つはこの時期からシャツを出してプレーする選手が増加した。サッカーのユニフォームのシャツはマナーの観点からシャツインするのが2000年代半ばまで当たり前だったが、体内にこもった熱を逃がすという機能上の目的でシャツを出すプレイヤーが増加した。日本代表でもすぐに波及したが、Jリーグではそれを認可せず、シャツを出しているプレイヤーに対して審判が注意するといった光景もみられた。

その一方、不況の影響などでスポンサーの獲得に苦労するクラブも現れた。2008年の大分トリニータでは胸スポンサー無しのユニフォームを着用しナビスコカップを優勝した。当時の大分は地場の弱さが故にスポンサー探しに悩まされており、2006年まで胸スポンサーとして掲出だったパチンコ店大手のマルハンも規約改正で掲示できなくなった。スポンサー収入がないことにより、翌2009年の経営危機に繋がっていくこととなる。また東京ヴェルディも2008年末に当時の大株主であったサイバーエージェント*6が撤退し、一時胸スポンサーが非掲示となっていた。一部クラブでは選手やフロントの不祥事が撤退への引き金になるといったケースもあった*7

2010年代に入りJ2クラブでも背ネームを導入するクラブも出てきたが、2011年にJ1を優勝した柏レイソルは当時背ネームを導入しておらず(2015年導入)、J1クラスでも導入に慎重だったクラブもあった。胸番号の掲示箇所に関しても、adidasが2006年に右胸部に胸番号を廃した代表ユニフォームをリリースして以来、Jリーグでもメーカーにかかわらず右胸部に掲出するクラブが増加した。

その他細かい変更点としては、2009年に優勝パッチがヤタガラスから金のJリーグロゴに変更した。これはリーグ名称やパッチを変更した現在でも受け継がれている。

 

⑥期間限定・企画ユニの登場とブーム化(2012~2016)

2010年代以降活発した流れとして、期間限定ユニフォームや企画ユニフォームの増加がある。これは2000年代後半以降に日本プロ野球で流行が始まった企画ユニフォームブームに乗じたものである。

ただJリーグの企画ユニはプロ野球とは異なり、復刻ユニフォームが少ない傾向にある。プロ野球ではメーカー毎の特定のサプライヤーが提供するテンプレートが存在しないのに対し、Jリーグを含めサッカーでは、adidasの3本線に代表されるサプライヤーの意匠に沿って制作していることが多いため、その意匠を利用しないと再現性が難しいといったケースが多いためである。特に途中でサプライヤーを変更したクラブではほぼ皆無といった状況となっている。ただし2013年に20周年を記念してJリーグが製作したユニフォームでは、全クラブがMizunoから一括提供されていたことが幸いしてか、フリューゲルスを含む10クラブの初年度のユニフォームが復刻されている。

2010年代以降、欧州では主要クラブのみならず1部の中堅クラブですら3rdユニフォームを出すことが当たり前になった。しかしJリーグでは年間通じて着用する通常の3rdユニフォームを導入するケースは少なく、着用試合をあらかじめ設定した企画ないし限定のユニフォームが採用されることがほとんどだった。例外として浦和レッズは3rdユニフォームの導入に比較的積極で、2010年代では2012~2014,2017(2016アウェイ継続),2019(20182アウェイ継続)の5シーズンで導入した。

また世界的にはシャツ出し全盛となった2012年に、Jリーグでもようやくシャツ出しを容認した。ただし高校サッカーをはじめ育成年代では、現在もシャツインを指導しているチームが少なからず存在する。

 

⑦スポンサー枠の拡大と胸番号の廃止(2017~2010)

2017年から2019年にかけて、Jリーグのユニフォーム史においても変化の大きな3年間を迎えた。まずは2017年に背下部のスポンサー掲示を解禁。2010年頃まではシャツインを求めていたJリーグだったが、スポンサーロゴを下部に掲出する関係で、シャツ出しがほぼ必須となった(現在もシャツインスタイルと採る金崎夢生のように、シャツインが認められたケースもある)。2018年には鎖骨スポンサーを解禁し、鎖骨の2か所にスポンサーを掲示することが認められた。この地点で掲出箇所は7か所となり、スポンサー収入によるクラブの経営安定化を後押しする形となった。

そして2019年に、それまで掲出が義務化されていた胸番号の非掲出を容認するようになった。ユニフォームのデザインの自由度が向上し、見た目としても世界基準へ大きな一歩を踏み出した。ただし前面で選手の番号がわからなくなるとして、廃止を渋ったり、一度廃止したあとに胸番号を復活させたクラブも少数ながら存在する。また政治的な意匠の掲示も禁止され、これによりホームタウンロゴに掲示していた自治体の意匠*8自治体のマスコットキャラクター*9掲示できなくなった。

テンプレート関係でも変化がみられた。2010年代半ばまで大手3社(adidas,NIKE,PUMA)が供給するユニフォームではその年の最新テンプレートに則って製作されることがほとんどだったが、2017年頃よりJ2やJ1の中堅以下のクラブを対象に1~2年前のテンプレートを採用したユニフォームをリリースすることが多くなった。この流れは特にPUMAで加速しており、さらに透かしや細部のアクセントも使い回されるようになった結果、クラブの個性が薄れたといったケースが出ている。

 

⑧背番号フォントの統一と今後の展望(2021~)

それまでJリーグのユニフォームはクラブが用意したデザインの背番号を着用することができたが、2021年に視認性の向上を目的として背番号や背ネームのフォントを統一した。用意されたカラーは黒・白・赤・青・黄の5色で、配色制限の影響でデザインに影響が出たクラブも少なからず出た。なおプレミアリーグセリエAとは異なり、キャプテンマークは統一されない。

また同年からはパンツ後ろのどちらかにスポンサーロゴを掲示することが可能となり、これで掲出箇所は8か所となった。4スポンサー制の確立から20年が経過し、掲出箇所がちょうど倍加したことになる。掲出企業の広告効果とクラブの収益としての相乗効果を生んでいるスポンサーロゴだが、掲出枠の増加は文字だらけで見栄えが悪くなるとの懸念もある。

DAZNの参入や観客動員数の増加、各クラブの営業努力などによりJリーグの人気は再拡大しており、「戦闘服」であり「主力商品」でもあるユニフォームの注目度は向上している。そして、増えていくスポンサー枠と、統一フォントという新たな制約と潮流の中で、今後ユニフォームを同デザインしていくかがクラブのブランド価値を決定づけていくのかと思われる。

 

Jリーグ規程とJFA規程の違い(2021年現在)

現在、日本サッカーのユニフォーム規程は主催団体により異なり、JリーグなでしこリーグFリーグでは独自のユニフォーム規定を採用しているが、それ以外のリーグ(JFL地域リーグ、ユース世代)はJFAのユニフォーム規程が適用される。なでしことFリーグの規定は見つけられなかったのでここでは取り上げないが、ここではJリーグJFAのそれぞれのユニフォーム規程の違いを比較する。

一つ目は番号の取り扱い。JリーグJFAの両者で大きな差異がある。1つ目は胸番号の掲出の有無で、2つ目は使用フォントである。胸番号はJリーグの場合、2019年から採用しなくてもよいことになったが、JFLやユース世代では2019年以降も掲出の義務があり、逆にパンツへの掲出は現在も任意となっている。2つ目は使用フォントだが、2021年以降もJFLやユース世代では、JFAが定めた範囲内で独自の背番号フォントを使用することができる。その他、JFA規程のみにGKグローブに番号を配置する際の記載がある。

二つ目はスポンサーロゴについて。JFLやユース世代では現在も鎖骨とパンツ背部への掲示は認められていない。また高校サッカーでは高校サッカー選手権で掲出することが認められていない(サプライヤーロゴとその意匠は掲出可)。逆にフットサルのFリーグではJリーグに先駆けて、鎖骨へのロゴ掲示を解禁している。

 

最後に

今回はユニフォームに焦点を当てて、Jリーグの歴史を振り返りました。世界的な潮流との違いを比べ、Jリーグユニフォームの評価点と問題点を整理することができました。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

参考資料・関連リンク

Jリーグ・ユニフォーム要項(2021年1月1日改正)

https://www.jleague.jp/docs/aboutj/regulation/2021/24.pdf

 

JFAユニフォーム規程(2020年3月改正。「登録に関する規則」→「ユニフォーム規程」から閲覧可)

www.jfa.jp

 

参考にさせていただきました

www.jleague.jp

soccer-uniform-11.blogspot.com

www.footyheadlines.com

sports.47news.jp

https://kana31.net/rivale.htm

 

過去に本ブログで取り上げたユニフォームレビュー(宣伝)

akairomosaic.hateblo.jp

akairomosaic.hateblo.jp

akairomosaic.hateblo.jp

akairomosaic.hateblo.jp

akairomosaic.hateblo.jp

akairomosaic.hateblo.jp

 

*1:一例として、1995年に加盟したセレッソ大阪はヤンマー時代は赤を採用していたが、セレッソ発足にあたってピンクに変更した。近年では鹿児島ユナイテッドJ3参入にあたってホームとアウェイのカラーを入れ替えたケースがある。

*2:1996年に開幕したMLS(メジャーリーグサッカー)も初期は胸番号を掲出していた

*3:海外のクラブや代表チームでは左側が主流。ただしラ・リーガリーグ・アンは左側に掲出している。

*4:浦和レッズサガン鳥栖は現在も非導入。ちなみにサポーターナンバーの永久欠番化はJリーグ独特の慣習である。海外ではオランダのフェイエノールトなど数えるほどしかない。

*5:横浜FCは1999年地点で既に背ネームを導入していたが、当時はJFLでJ未加盟

*6:現在はFC町田ゼルビアのメインスポンサーを務めている

*7:コンサドーレ札幌ジュビロ磐田など。経緯は各自で調べてください。

*8:川崎フロンターレ川崎市のロゴや、サンフレッチェ広島の「TOPSひろしま」など

*9:ロアッソ熊本におけるくまモンなど