世間はすでに秋アニメの序盤戦が終わっている状況ですが、2019年の夏アニメの感想をまとめていきます。2クールぶりのクール考察記事となります。
クール総括とは題していますが、感想の内容は後半戦(7話以降)が中心になります。前半戦の感想はこちらからどうぞ↓
独自の方式により採点も行っています。評価・選考基準はこちらから↓
序:夏アニメを振り返る
上京2クール目ということで日程に余裕が生まれたので本数を若干増やし、最終的に9本生き残りました。
今期の最終話および第1クール11話まで見たのは「高木さん」「ありふれ」「ダンベル」「女子無駄」「お母好き」「ダンまち」「炎炎ノ消防隊」「一方通行」「まぞく」の9本。原作媒体内訳は漫画5本、ラノベ4本。珍しくラノベ率が高いクールだったと感じている。
流行りのソシャゲ原作やオリアニは今季も未視聴。来季こそは1本くらいは見たいけどハズレを引くの怖いし悩みどころ。まぁソシャゲ原作は来季以降沢山ありますし。
今期もまた、世間で盛り上がってるアニメ(タイトルは覚えていない)を総スルーしてしまいましたが、それらは後日ネトフリ等で見ていこうかと思います(と、毎回言ってるけど有言実行に移したケースあんまりない・・・)。
アニメ感想
最終話の早い順に並べています。「炎炎ノ消防隊」も見ていますが、特に書くことはないのでカットしています。
ダンベル何キロ持てる?
今期一番ぶっ飛んだアニメともいえた本作。最初は異質の塊であった街雄さんやマッチョモブも気が付けば違和感ゼロの存在になってた。違和感の麻痺である。
本作のメイン要素である筋トレネタには楽しくかつ真摯に。本作でトレーニングを通じて鍛えられる箇所やなぜそこが鍛えられるのかについて細かくかつわかりやすく教えてくれたのは良かった。「ま~ちおのきんにくこ~お~ざ~」から始まる筋トレコーナーのメロディと無駄に凝った作画が好きすぎた。刺激的かつ一線を越えないレベルのエロも入れてきたりと抜かりない。
そんな筋トレに励んだ各キャラも個性的だった。特に主人公のひびきは大食い系で運動神経はアレながらも懸命にトレーニングに励んだりと元気系を貫いた。作中でも説明あったかはもう覚えてないけど沢山食べて沢山動くと効果的だそうなので将来有望である、まぁリバウンドしなければの話ではあるけどw中の人のファイルーズあいさんも初主演だったが中々の演技力だった。他の制作会社だったらあやねる辺り(声質やキャラの性格的にあやねるっぽいので)を採用していたと思われるが、動画工房はお家芸(?)の新人・若手起用。今後の活躍にも期待したい。ジーナ(CV:東山奈央)も曲者ぞろいな本作の中でもひと際異彩を放った。きんモザのカレンでもそうだが、ハーフキャラの演技力が半端ない。
動画工房なのでいちいち語る必要もないが、作画に関しては文句なしの仕上がり。特に本作は男女の肉体が本筋に絡んでいたのでそこをしっかり描いたのは良かった。ボクサーの彩也香(結局最終話まで名前覚えられなかった・・・)のスリム体形も違和感なくしっかり表現できていた。
主題歌に関しても今期、いや今年のTVアニメではぶっ飛んだ出来。EDは石川界人さんのイケボと個性の強すぎる歌詞がミックスし、もはや地獄絵図(褒め言葉)。
という感じで良かった点も多かった本作ではあるが、不満点もいくつかあった。再三懸念点として挙げていたネタ切れの件についてはやはり9話辺りから出てきたかと。ジムばかりでは飽きてくるので日常にあるトレーニングスポットや他の運動にスポットを当てたのはまだしも、急に季節ネタで凌がせたり頭のネジを外しすぎて寒いギャグを入れてきたりしてきたのは頂けなかった。あとは街雄さんの一部設定も、基本ふざけてばかりなので大目には見てたけど実家が神社だったり~等のくだりは流石にドン引き。
他、個人的に範囲外のネタ(映画ネタ等)は辛うじて分かったのもあったけど、やはりギャグとしてうーん・・・と感じる所があった。
ダンベル11話見た
— 小路あかり (@akairomosaic) September 22, 2019
器具使わないトレーニングは確かに手軽だな。水泳やってた時、そんな感じのトレーニングやってたような気が。日本の公園事情という社会的なネタも、確かに公園というか緑が少ないよね
ダンベル最終話見た
— 小路あかり (@akairomosaic) September 22, 2019
2度目の水着回最高でした。僧帽筋リフティングはクソワロタwww
腕立て伏せを入れたりバーベル勝負したりと"王道"で締めたの良かった
んで、最後にNice boat.を入れたのは狙ってなのか偶然なのか
キャラ★★★☆☆ 内容★★☆☆☆ 作画★★★★★ 音楽声優★★★★☆ 14/20点
女子高生の無駄づかい
最後まで思い切り笑わせてくれました。
メイン9人という手数で後半戦を乗り切るのかなと思ったが主人公格の3人を中心に深堀していった。11話のヲタメイン回と最終話の進級回は、それまでのギャグ一辺倒から志向を変えてきたがこちらも面白かった。
キャラ★★★★★ 内容★★★☆☆ 作画★★★☆☆ 音楽声優★★★★☆ 15/20点
からかい上手の高木さん2
高木さん2期、後半回は物凄かったですね。ここまでアグレッシブに心をくすぐらせてくれるラブコメは無かったと個人的には感じている。
高木さんがからかって、西片くんが顔を赤くしたりムキになったりするといった従来の黄金パターンから、「誘ってる」って感じのシチュエーションが徐々に増えていった。アングルもちょっと意地悪な「女の子」から「女性」として描かれるようになったのも大きな変化だった。
後半はほぼほぼ神回だったのでどの話が一番良かったのに関しては甲乙つけがたいが、強いてあげるなら最終回か。ラブコメの王道・夏祭り回で見せたこれまでの集大成に加えて、サブキャラの木村が見せたファインプレー。高木さんと再会した西片くんが発したセリフからも成長を感じられた。2人で花火がドカーン!となっているシーンを見せなかった所に関しては歯がゆさもあったけど、あくまで中学生の恋と捉えるならこれで自然かもしれない。まだまだスタートラインに立っただけですし。
その他7話での2人きりで夜空を見上げたシーン、11話で西片くんが花火大会を誘ったシーンとか、エモーショナルなシーンに関して枚挙に暇がない。
3期欲しい、というよりは「元高木さん」をアニメ化して欲しい。10話辺りにもちらっと出てましたね。
キャラ★★★★★ 内容★★★★☆ 作画★★★★☆ 音楽声優★★★☆☆ 16/20点
通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?
個人的にはかなり期待していたのだが、蓋を開けてみるとガバガバすぎる展開の連続で眉をひそめる話だったかなと思う。真々子の母親力発揮の所はそれなりに伝わったけど、それに至るまでの過程とお遊びの多さをもう少しどうにかして欲しかったかと。
当初懸念していたサブキャラの扱いについては、ワイズのパート(1~4話)やメディのパート(5~8話)でかなりキャラが立っており話もそこそこ刺さるものだったが、そこまで濃密でないテーマに4話使ったのは勿体なかったとも思う。また各キャラのメインパートが終わった後、両者が唐突に意地悪キャラに成り下がったのも少し違和感があった。もう少し話を削って、ハイテンポに進めていって3話間隔でも見ていられたと思う。
キャラ★☆☆☆☆ 内容★★☆☆☆ 作画★★★☆☆ 音楽声優★★★☆☆ 9/20点
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ
「ダンまち」2期、リリの決断とファミリアに重点を置いた前半だったが、後半は主人公であるベル君の成長をプッシュした話となった。
最初は娼婦だらけのファミリアにいる狐娘の春姫を救え、という感じで確かに眼福だけどきな臭いなぁと思っていた。しかしそこで冒険者としての勇気を試されて、1期のお人よしなだけだったベル君から一皮むけたなあと感じた。1期のミノタウルス再戦時の、憧れの存在の前に勇気を振り絞った時とはまた違った覚悟を見ることができました。
大盛り上がりのパートが終わり残り2話となった所で、TVシリーズでは初めて外部勢力も扱ったパートに突入。残り2話だと微妙なパートになるのでは?と11話を見たとき思っていたが、神様との恋愛観という個人的には意外だった所に踏み込んできたのでこれまた面白かったと思う。
作画、というよりも戦闘シーンにおける迫力づくりは今季でも1,2を争う出来だった。特に10話のアイシャ戦でのスピード感抜群の戦闘は圧巻の一言。
そして最終話終了後に3期「ダンまちⅢ」の制作が決定。2期ではファミリア間との抗争がメインでほとんどダンジョンに潜らなかったが、3期では再びダンジョンが舞台になるかと思われし描写が。楽しみである。
ダンまちⅡ10話神回だった
— 小路あかり (@akairomosaic) September 23, 2019
ベル君の男気にガチったフレイヤ勢、そして圧巻の作画と充実度MAXだった
でも残り2話だぞ・・・。どう締めるんだこれ(11話はこれから見る)
ダンまちⅡ11話見た
— 小路あかり (@akairomosaic) September 23, 2019
外部勢力とか人神間の恋愛の話とかこれまたスケールでかくなりそうやなと思ったら割と早く終わりそうな予感
でも前のパートが凄かっただけにこれで締めちゃうのはちょっと微妙やな・・・。原作ありの作品にありがちな問題点ではあるけど
キャラ★★★★☆ 内容★★★★☆ 作画★★★★★ 音楽声優★★★☆☆ 16/20点
とある科学の一方通行
一方通行さんが大暴れする「とある」スピンオフ、他シリーズと同じく2クールやるのかなと思いきや1クールで終了。
1クールでも一方通行さんの魅力が十分すぎるくらいに出てたけど、やっぱり1クールで1エピソード丸々使っちゃったので物足りないかなと。
アクションシーンが多い本作(というよりも本シリーズ)、作画的に厳しくなりがちな終盤でも持ちこたえた。というよりも、色の使い方が印象的だったかなと。特に9話Aパートの、昼間の空中戦で他キャラは割と明るめに書いているのに対して一方通行さんはやや暗く描かれていた。上手い感じに日陰に当てさせたと思われるが、彼のダーク感を効果的に出せていたと思う。
キャラ★★★★☆ 内容★★☆☆☆ 作画★★★☆☆ 音楽声優★★★☆☆ 12/20点
まちカドまぞく
魔法少女とまぞくの微妙な関係性を描いたきららアニメ。設定が設定ということもあり、日常系路線で終わることなく終盤で一気にシリアスが。最終回は正直不安だったが上手い感じでまとめてきたなあって思った。シャミ桃の尊さもさらに加速していきました。気になった点としては、みかんの出番がもう少し欲しかったかな?
JC4本兼務ということで作画関係も心配でしたが最後まで安定していました。また終始テンポが早かったですが置いてきぼりにならない程度だったので良かったです。
ちなみに先日原作を買いました。未アニメ化エピソードはもっと重くなるという噂が。少しづつですが読み進めていこうかと思います。
キャラ★★★★☆ 内容★★★★☆ 作画★★★☆☆ 音楽声優★★★★☆ 15/20点
ありふれた職業で世界最強
序盤は酷評も多く途中切りもチラつかせてはいたけど、最後はきっちり締めてくれました。整合性とか考察とかで真面目に見るよりも、作者の性癖欲張りセット的なギャグ作品として見た方が気が楽だったことに終盤になって気づいてしまった。シアのえちえちアングル連発も良かったけど、10話で衝撃的なデビューを飾ったア○ルドラゴンさん(ティオ)のマゾっぷりは「このすば」のダクネスさんを彷彿とさせる酷さでしたねw
ビジュアル面では前半で指摘した点からほぼ変わっていないが、手書き作画と音響は良く、CGはダメダメだった。1話落としたのは正解でした。
最終話終了後に2期の制作も決まりましたが、もちろん見ます。
キャラ★★★☆☆ 内容★★☆☆☆ 作画★★★☆☆ 音楽声優★★★★☆ 12/20点
主題歌表彰
こちらもいつもの企画ですが2クールぶりの表彰です(前クールは本数が少なかったのでそもそもやらなかった)。今季は久しぶりにブログ上で発表します。
なお、高木さんEDはカバー曲でかつ毎回変わるため選考外とします。
OP部門
金賞 輪!Moon!dass!cry!/田中 望(CV:赤﨑千夏)、菊池 茜(CV:戸松 遥)、鷺宮しおり(CV:豊崎愛生)(女子高生の無駄づかい)
銀賞 インフェルノ/Mrs. GREEN APPLE(炎炎ノ消防隊)
銅賞 HELLO to DREAM/井口裕香(ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅡ)
10本しか見てないけどかなり豊作だったOP部門。その中でも金賞に輝いたのは「カレーが食べたくなるBGM♪」をはじめとした、刺激的かつ中毒性抜群な歌詞の「女子無駄」OP。おかげで毎週金曜の夜はカレーを食う謎の習慣が生まれたw
銀賞は「炎炎ノ消防隊」、今季では頭一つ抜けた作画と演出、そして癖になる曲調が決め手となった。例の放火事件後もOPは規制は入らず、良かった良かった。
銅賞は「ダンまちⅡ」のOP、井口裕香さんが放つ透明感ある声はもちろんのこと、サビでの躍動感ある映像が入賞への決め手となった。なおED・・・。
その他、惜しくも入賞圏外となったダンベルOPやまぞくOPも好きだった。
ED部門
金賞 よいまちカンターレ/コーロまちカド(シャミ子・桃・リリス・ミカン)CV:小原好美・鬼頭明里・高橋未奈美・高柳知葉(まちカドまぞく)
銀賞 マッチョアネーム?/街雄鳴造(CV:石川界人)(ダンベル何キロ持てる?)
銅賞 (該当なし)
ED部門はまさに2強。かわいいSD調と抜群のテンポを誇る「まぞく」EDが僅差で金賞。そして作品感想に述べたように今期一番ぶっ飛んだ「ダンベル」EDが銀賞に入った。
ただ、それ以外は特に印象に残るような曲は無かったので「該当なし」に。