あかいろモザイク

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【Jリーグ】番号フォントについて思うこと。

今日はサッカー関係の記事になります。

先日、Jリーグ選手番号(背番号・パンツ番号)および選手名のフォントを2021シーズンから統一するとの発表がありました。プレミアリーグラ・リーガセリエAなどで導入された制度に、Jリーグが追随した形になります。

今日はその統一フォントが導入されることによるメリットやデメリット、そしてJリーグのユニフォームがどう変わっていくか等、色々語りたいと思います。

 

①導入に至った背景とその考察

www.jleague.jp

統一フォントの名称は「J.LEAGUE KICK」。Jリーグの公式発表では「視認性の向上」が導入の動機としている。選手や審判員、現地観戦者のみならず、やや遠いところから試合を見ることになるTV・ネット観戦者も意識しているとみられている。実際、本フォントの視認性はかなり高い。「4」に関してはやや癖の高い書体にはなっているものの、視認性の観点からは最適解レベルとなっている。

しかし公式ではあまり表にはしていないが、Jリーグブランディング面の向上も今回のフォント統一の目的に入っていると思われる。プレミアリーグならプレミアリーグの、ラ・リーガならラ・リーガのそれぞれの統一フォントが使われており、フォントがリーグのアイデンティティないし名刺代わりになっている一面がある。Jリーグのレベルはまだ海外と比べるとレベルに大きな差はあるが、近年アジア圏での売り込みに積極的である。そういった層に向けて、この背番号=Jリーグという図式を確立し、一種のブランドにしようとの狙いが見える。各番号の下にはJリーグのロゴも入っていますし。

 

②書体はいいが、カラーリング面で「難あり」

ここからはフォントに関するレビューに近い内容で書いていく。まずフォントとしては無難な所を突いてきたかと。リーグ統一フォントというと他のメーカー汎用フォントやクラブが自前で用意したフォントとの差別化を図るために、癖の高いフォントが多い印象にある。ラリーガやプレミアリーグではやや太めの自体に、2010年代ではほぼ絶滅したアーチ型の背ネームを採用したり*1リーグアンでは番号フォントが他よりもやや小振りで、昨季まで使用されていた「1」などの一部数字で癖が強かったりと。それらと比較すると、Jリーグは前述の「4」を除くと無難なつくりになったのではないかと感じている。

書体こそ上出来ではあるが、問題はそのカラーリング。J公式では黒、白、赤、青、黄の5色を用意することを発表した。ホームユニ≒カラーユニのJリーグではあまり問題ないように感じるが、5色しかないことは一部クラブにとっては不都合なこと。30年近く、伝統的な専用フォントを使用してきたジェフ千葉は、ついにそのフォントと別れを告げることに。それだけなら良いが、ジェフは黄色にアクセントカラーとして緑を採用しており、背番号フォントも2000年代半ばの一時期を除いて緑で統一している。しかし今回の統一フォントには緑が用意されておらず、このままいけば来季以降、黒を採用せざるを得なくなる。黄金期だった2000年代のリバイバルとして濃紺アクセントを復活させるなら話は別だが、やや見栄えが悪くなる。なお昨季プレミアリーグに所属し、今季は英2部で戦うノリッジ(クラブカラーはジェフと同じく黄色と緑)も同じような問題を抱えている。

統一フォントのカラーリング問題に対して、ラ・リーガセリエAは柔軟に対応している。レアルでは導入初年度の17-18シーズンにアクセントカラーと同じ水色のフォントを採用し、バレンシアでも18-19シーズンのアウェイ(黒字にオレンジのアクセント)でオレンジを採用した実績がある。また20-21シーズンよりフォントの統一が決まったセリエAでも、19-20終盤に先行導入したローマが2nd用でえんじ地に黄色の縁を加えた統一フォントを披露している。ユニフォームカラーに溶け込んだ対応をしてくれるのは良い試みである(なお、両者とも字形の視認性では難を抱えている模様)。

 

③商業的なメリットは大きい

とはいえ、番号フォントの統一はデメリットだけでないの。先述の視認性向上や、ブランドイメージの確立もあるが、背番号のデザインが1種類になることで、ユニフォームのマーキング(選手名や背番号を入れる作業)に手間やコストがかからなくなる。商業的見地で見れば大きなメリットであり、他リーグもこれを狙ってフォントを統一した経緯がある。

 

④最後に 

ユニフォームの番号フォントの統一について、数か月前に上げた記事では反対と述べていたが、今回発表されたフォントに関しては、懸念していたよりも少しマシな内容であり安心した。しかし細かいところでいくつか問題は抱えたままなので、実際にフォントが統一される来シーズンまでに、問題点に対して何か改善策が出てくれることを望みたい。

 

⑤関連記事

過去に本ブログでアップした、ユニフォーム関係の記事です。こちらも併せて読んでいただけると嬉しいです。

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*1:2000年代初頭まではadidasNIKEでもテンプレートとして採用していたが、現在はほぼ見られない。近年の例ではリバプールが17-18シーズンまで採用していたカップ戦用など、プレミアクラブがカップ戦用にアーチ型を多く採用されている。