あかいろモザイク

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Twitter改悪・愚行列伝(2021年版)

2021年も残すところあと4日となりました。今日は、Twitterが2021年の1年間で実装した、主に利用者にとって使いづらいような機能と、前回の記事で取り上げそびれた改悪要素についてまとめていきたいと思います。

前回の記事はこちらからどうぞ↓

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2021年に起こった出来事・実装された機能

①「ClubHouse」ブームと「スペース」の実装(5月)

2021年の始め、日本国内では米国発の音声SNS「ClubHouse」ブームに包まれた。完全招待制で1人2招待枠の厳しい門が参加へ向けての大きな障壁となったが、この狭き門をくぐり抜けた著名人と一般ユーザの間で閉鎖的ながらも自由な言論空間が形成され、新時代のSNSとして持て囃された。

このブームに呼応するようにTwitterは「スペース」機能を5月に実装した。Twitterという確立されたサービスで行うことができ、かつTwitterのユーザ登録をするだけでどのユーザのスペースを聞くことができる緩さを武器に、参加条件の厳しいClubHouseを一気にオワコン化させた。

個人的には匿名のユーザ同士との会話は好まない派なのでどうでもいい話題ではあったが、利用しないユーザに対して邪魔にならない程度*1に新たな言論空間を提供したという点では最近では一番の成功例では無かっただろうか。

 

②「フリート」の実装と短期間での廃止(昨年11月~8月)

昨年11月に実装された時間制限付きツイート「フリート」機能。実装から少し時間が経った頃、ユーザのアイコンをタップするとフリート欄へ飛べる機能が追加された。しかし本来アイコンはワンタップでプロフィール欄へ飛べるようになっており、フリートを見たくないユーザにとっては非常に邪魔な機能になってしまった。※長押しするとプロフ欄への遷移が可能。

そんなフリートも、8月に突如廃止することを決定した。廃止理由もしっくりこないようなものではあったが、元々インスタの後追い的な機能にしか過ぎなかったので、正直検討段階から没にすべき機能だったと感じている。まぁ一部のヲタクはフリートを使って悪ふざけしていたみたいですが。

 

③相次ぐUIの仕様変更、進む「インスタ化」(8月、10月)

もはや恒例行事と化しているUIの改悪だが、今年は色関係での改悪案件が発生した。2010年代の半ばより、Twitterは水色と白を基調としたサイト構成およびアプリ構成で、統一感の高いデザインを提供していたが、8月にフォローボタンなどの一部ボタンを黒に変更した。これにより、色における統一感が失われてしまった。カラーユニバーサルデザイン的に水色は問題ないので、おそらくインスタのフォローボタン等の配色から触発されたのではないかと推測される。こういう細かいところまでインスタの真似をして、恥ずかしくないのだろうか。

それよりも問題なのが、フォローボタンに関する問題。PCブラウザ版やアプリ版では長年、濃色=フォロー済み、薄色=未フォローで通していた。しかし今年の春頃に、PCブラウザ版でフォロー済みと未フォローの色を反転してしまった。そして8月に未フォローボタンを水色から黒に変更し、それまで変更の無かったアプリ版も一斉に変更されてしまった。急な仕様変更により、変更直後は各所で誤フォローや誤リムーブが多発した。それまで当たり前だったものを急に変えれば、そりゃそうなるわなとしか思わないし、そもそも反転したことへのメリットが見えてこない。

11月には、アプリ版限定ではあるがまたもUIの大幅な変更を実施した。まずは画像の表示が端から端までを表示するような形態になり、よりオリジナルサイズに近い状態でTLに表示されるようになった。次にRTボタンやいいねボタン、RT通知ボタンの位置などが全体的に遠ざかるようになり、1ツイートあたりに使われる面積がやや広くなった。

1つのツイートに対する面積の拡大で視認性を確保しよう、目に止まりやすくしようという目論みかもしれないが、先代のUIの地点でそれは十分に確保されている問題であり、わざわざそれ以上変える必要があったのかというところに疑問が残る。それ以上に改善すべき事案はいくつもあり、Twitter社の優先順位とユーザが求めていることに大きなズレがあることを再認識させる仕様変更となった。

 

④非ログイン時に画像を閲覧できない仕様(8月)

続いては昨年の記事のコメント欄から頂いた情報。Twitterは従来、ログインしていないユーザは画像を閲覧することができたが、2021年8月頃よりログインしていない場合に画像ツイートの画像にをクリックしようとするとログインを要求するようになった。Twitterで情報を収集したり、画像を集めているだけのユーザにとっては痛い仕様変更といえる。

 

⑤検索結果に関する不具合の多発(8月~9月、11月)

今年は検索結果に関するバグが下半期を中心に多発した。まずは8月に、検索結果が40件しか表示されないというバグが発生した。これについてはTwitter社がバグであることを認め、現在は改善されている。またこのバグの発生の前後に、検索結果に検索欄とは関係のない項目が出てくるという事象が発生した。これはYoutubeでも行われているような、検索結果に関連するものをAIで自動的に選別する機能に由来するものと思われるが、明らかに検索ワードと関係のないようなツイートも表示されており、一種の検索妨害となっている(これについては当のYoutubeでも起こっている問題だが)。これらについてはTwitter社からは何も発表されておらず、現在もこの現象が放置されている。

さらに11月にはアプリ版限定で、ツイートした日時が(日本語設定においても)英語仕様に強制的に変更され、さらに最新ツイート欄が話題のツイートと全く同じ内容になってしまうというバグが発生した。ただし数日後にはアップデートを通じて改善している。

 

⑥ジャック・ドーシーCEOの退任(11月)

これは改悪案件になるかどうかは不明だが、11月の終わりにTwitter社にとって大きなニュースが入った。Twitterの創業者にしてCEOを務めていたジャック・ドーシー氏がCEOを退任すると発表した。後任にはインド人エンジニアのパラグ・アグラワル氏が就任している。

コミュニケーションツールとして、または議論の場として世界中で普及させた功績は多大であることに疑いの余地はないが、昨秋の米大統領選の選挙期間に恣意的な仕様変更で世論操作を行い、また深刻化している誹謗中傷問題を置き去りにしたりユーザーにとって明らかに使いにくい仕様に改悪し続けるなど、晩年は多くの大罪を犯し続けた。ただ本人も、仮想通過の分野に熱中しており、SNS運営への興味が薄れつつあった中だったので、このタイミングでの退任は妥当であろう。

後任のアグラワル氏はCEO就任以前よりTwitterに関する重要な決定を下していたという経歴があり、今後もTwitterが劇的に変わることが無さそうであるとなると個人的に絶望している。さらにAIの専門家というポジションも持っているため、今後はTwitter内でAIを利用した機能の拡張が予想される。TwitterでAIといえば先日、特定の政治的バイアスがかかっているとの調査結果が出ており、彼によるAIの施策によってはさらに悪化しかねないと思われる。

 

2020年以前に起こった出来事・改悪案件など

①ショート動画サービス「Vine」の実装と終了(2012年~2017年)

現在、「TikTok」などのショート動画サービスが全盛を迎えている。しかし過去にTwitterでは、7秒以内の動画を投稿できるショート動画サービス「Vine」の表示に標準対応していた時期がある。廃止理由は不明で、後のフリートにも繋がるような機能だっただけに勿体なさも感じている。

 

②誹謗中傷を誘導するような語句をサジェストに表示する問題(時期不明~現在)

Googleをはじめとした大手検索サービスでは、個人や団体の名誉を傷つけたり、差別につながるような語句に対してサジェストの規制(非表示)を施している。日本でも2013年に個人名に対するサジェストを巡って訴訟案件が起こっており、実際にGoogle側が表示の停止と慰謝料の支払いが命じられている。

しかしTwitterはどうだろうか。エロ関係のサジェストは一通り規制されており*2、エロ垢に対するBANもある程度は行われている。一方の誹謗中傷に繋がる「死ね」や「殺す」などの語句はTwitterでは規制されておらず、特定の政治家や著名人、スポーツ指導者などが不祥事を起こしたり成績不振に陥ったりするとこのワードを見かけることがある。

しかしあまりにストレートな言葉を、安易にサジェストで引っ掛けるのはどうだろうか。Twitter社は誹謗中傷対策へ全力を挙げているとはいうが、それが口先でしかないことがこの事案だけで分かる。早急なサジェスト規制の強化を願いたい。

 

③ブロックリストのインポート・エクスポート機能の廃止(2020年)

Twitterのアプリ、およびブラウザでは設定→プライバシーとセキュリティ→ミュートとブロックからブロックしたユーザのリストを確認することができる。ブロックリストでは他にブロックの解除も行うことができたが、かつてはブロックリストをエクスポート(CSVファイルを発行)する機能も実装されていた。エクスポートしたCSVは他のアカウントにインポートすることで、エクスポート元のアカウントとブロック情報をコピーすることができた。複数のアカウントを運用しているユーザにとっては非常にありがたい機能だったが、これもTwitterのUIが更新されたのとほぼ同じ時期に削除されてしまった。

トレンド機能の改悪といい、見たくないものを遮断する要素を次々と奪っていく近年のTwitter。もはや狂気の沙汰でしかない。

 

最後に

Twitterでは毎年大きな改悪案件で利用者を騒がせることが多いが、今年1年間は特にそれが際立った1年だったと思う。数年前から推し進められていた「インスタ化」が一気に進行し、また有料プランなどの目玉機能も日本ユーザからはそっぽを向かれた形となった。Twitterがユーザの意見を反映していないことは日常茶飯事だが、ここまで酷かった年は過去に無かったかと思われる。

最後に2020年版の記事に対して、コメント欄やTwitter共有で感想を書いていただきありがとうございます。今後も過去にあった改悪案件について調査を続け、また新たに実装される機能とその使い勝手や必要性についても日々注視し続けたいと思っております。

*1:ただし、アプリ版のTLではスペース利用中の欄が強制的に表示されしまい、TLの表示面積がやや減った問題点はあり

*2:隠語を使用している場合は例外。一般名詞を隠語として用いているため、今後も規制は困難かと思われる